入試ミスと21世紀型教育

 『内外教育』第6645号の「ラウンジ」より、「入試ミスと21世紀型教育」の引用。
 大阪大学に続いて、京都大学でも入試の出題ミスが発覚した。入試の出題ミスは、そう珍しい話ではないが、ここまで大量の不合格者が追加合格となったのは異例だ。ある意味、旧帝大系国立大学の入試の熾烈さを物語っているといってよい。そう、これはまさに「1点」を争う入試だったのだ。
 受験生のことを考えれば、大阪大学や京都大学の対応のまずさは、社会的批判を浴びても仕方ないもので、到底、擁護できない。だが、現在文部科学省主導で進められている大学入試改革は、「1点刻み」を競う入試から「多面的・総合的に評価・判定」する入試への転換を目的としている。センター入試に変わる共通テストで記述式問題が出るのも、国立大学協会が国立大学の二次試験で「高度な記述式問題」を出題する方針を決めたのも、習得した知識の量より論理的思考、表現力などを評価するのが目的だ。
 しかし、このような出題には、評価する側の主観、価値観などが入ることは避けられない。そうなると入試結果に人生が左右されかねない受験生やその保護者、予備校関係者などから「出題ミス」との批判が出ることは、ほぼ確実だろう。逆に、批判や疑問の余地が完全にない採点ができる程度の記述式問題で、果たして思考力や表現力などを本当に評価できるのか。
 重ねて言う。大阪大学などの対応を弁護するつもりは全くない。けれども、今回の騒ぎに関する文科省も含めた社会の反応を見ていると「1点刻み」の入試から「多面的・総合的に評価・判定」する入試への転換を、本当に日本の社会は受け入れられるのか、という不安をぬぐい切れない。
 とはいえ、人工知能(AI)の発達による社会の変化が、教育に変革を迫っているのもまた事実だ。従来の教育の根幹だった「読み・書き・計算」では、人間はAIには勝てない。現在でも学校教育の多くは、知識の習得にほとんどの時間を割いているが、手元にあるスマホの画面を見れば、もうそんなことに大きな意味はないということは、誰にでも分かる。膨大なデータの蓄積、必ず正解のある問題を解決することは、AIの最も得意とする分野だ。実は学校教育は、スマホを使わない、ネットを検索しないという限定条件の中でしか価値が成立しない学習を子どもたちに延々とさせているのではないか。
 AIにできない、人間だけにできることは何か。それは問題自体、つまり「問い」を発見することだ。その意味で、「問題『解決』学習」を中心に捉えた、アクティブ・ラーニングの実践が多いことにも疑問が残る。(F)

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入試前に大半「合格」 大阪・関大一高 中学側と調整


 毎日新聞 2015年08月20日に、「入試前に大半「合格」 大阪・関大一高 中学側と調整」という記事が載っていた。
 「関西大学第一高校」(大阪府吹田市)が今春の入試で、試験日の1カ月前に中学側と「受験相談」と称する事実上の入学者選抜を行い、中学での成績に基づき大半の合格者を内定した結果、内定者より79点も高い点数を試験で取ったのに不合格とされた受験生がいたことが分かった。「受験相談」の存在や結果は大半の受験生に知らされていなかった。大阪府は入試の選抜方法が不透明だとして同校を指導した。試験の前に生徒を早めに確保するこうした仕組みは全国の私立高校に広がっており、不公平な選抜や入試の形骸化につながるとして受験関係者の中から批判する声が上がっている。
高得点の不合格続出
 関大一高がホームページなどで公表した今春の募集概要によると、入試は筆記試験が国語、社会、数学、理科、英語各100点の計500点。これに内申点として音楽、美術、保健体育、技術・家庭各20点の計80点を加えた580点満点の試験で合否を決めると明記し「中学3年間の活動実績なども考慮する」としているが、「受験相談」については一切記載していない。
 しかし、複数の関係者や関大一高の内部資料によると、今年2月10日の筆記試験の約1カ月前、少なくとも数十校の中学の進路担当者が「受験相談」として決められた期日に関大一高を訪問し、受験生の内申点や中学でのテストの点数を提示。関大一高はそれを基に個々人の合否の見通しを中学側に伝えていた。ただし、多くの中学は「筆記試験まで勉強を続けさせる」などの理由で、受験生には受験相談の存在やその結果を明確に伝えなかったという。
 関大一高側の説明者向けの内部資料には「中学側に『受験相談でマル(内定)をもらえば確約ですか』と聞かれれば『筆記試験でよほどのことがない限り不合格になりません』と言ってください」などと記されていた。実際、受験相談で内定が出た119人は全員が筆記試験を経て合格。試験での最低点は男子で312点、女子で284点だった。
 一方、同校は主に試験の成績で合否を決める「当日枠」も設けており、当初はその定員を約50人と中学の進路担当者らに説明していた。しかし、受験相談での内定者が当初想定していた約100人から119人へと増えるなどしたため当日枠を削減。合格者は16人にとどまり、50人が不合格になった。合格者の最低点は男子で390点、女子で370点。不合格50人のうち47人は受験相談での内定者の合格最低点を上回り、女子では79点高い363点、男子では66点高い378点を取っても不合格とされていた。
 こうした経緯を疑問視した関大一高の関係者は筆記試験の前後に複数回、大阪府に指導を要請。大阪府私学・大学課は「募集定員や点数の逆転に不透明な部分があり、内部から不公平との指摘が出ている」として同校に改善を求めた。
 関大一高の橋本定樹校長は「中学からの要請もあり受験相談をしている。筆記試験の点数だけでなく中学での活動を考慮しているので、結果的に(合格最低点の)点差が広がってしまったが、分かりやすい制度にしたい」と話し、募集要項を変えるとしている。【藤田剛、大久保昂、田口雅士】

http://mainichi.jp/shimen/news/20150820ddm001100164000c.html

高校入試、昨年の問題で実施…呼び戻して再試験

 (2012年3月8日22時20分 読売新聞)のニュースに「高校入試、昨年の問題で実施…呼び戻して再試験」という記事があった。
 愛媛県教委は8日、県立今治北高校大三島分校(今治市)で同日行われた入学試験の社会科で、誤って昨年の問題を配布した、と発表した。
 同分校が誤りに気づいたのは試験が終わり、受験生が帰宅した後。11人を呼び戻して、改めて今年の問題で試験を行ったが、「公平性が担保できない」として、社会科を合否判定から外すとしている。
 県教委などによると、入試の1日目で、国語、作文、理科、社会の順に試験があった。問題と解答用紙は校長室の金庫で保管してあり、社会科について、男性教諭が同じ金庫内にあった昨年分を今年用と勘違いして取り出したという。
 問題冊子の表紙には昨年の問題であることを示す「平成23年度」の記載があったが、試験監督の教諭も受験生も試験終了まで気づかず、解答用紙の氏名などを確認作業中に間違いがわかった。受験生には在籍中学を通じて連絡し、約1時間後に再試験を実施した。
 県教委は各高校に対し、解答済みの答案を1年間保存するよう指導。同分校では、未使用の問題と解答用紙も保管していた。今年の問題用紙はナイロン袋で密封されていたが、金庫から取り出した教諭は「密封されていることを忘れていた」と話しているという。
 同分校の定員は40人。推薦入試ですでに6人が合格している。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120308-OYT1T01065.htm

 高校の先生って大丈夫なのか???と思いつつ、何年か前の入試を思い出した。
 公立高校を願書の提出が終わり、一安心と思ってたら、某高校から電話があった。(その高校は、その前の年、帰国子女枠の受験があったにも関わらず、帰国子女枠受験の0と発表した学校だ。願書をきちんと見ていなかったのではないだろうか???)
 「受け取った成績一覧表が去年のものだったから、今年の物を持ってきてほしい」
 何ぃ~???去年の成績一覧表なんて触ってもいないから、そんなもの提出するわけないないじゃないか!!!当時、なぜ去年の成績一覧表を提出してしまったのか、不思議でたまらなかった。
 結局、慌てて新しい「成績一覧表」を作成し、持っていった。そして「去年の物は、こちらで処分してよろしいでしょうか?」と言われたと思う。当然、そんなものいらないから「処分してください」と言ったと思う。
 今回のニュースを見て、今思うと、その高校が誤って去年の成績一覧表と今年の成績一覧表を間違えて処分してしまったのではないだろうか、と思えてならない。
 高校の先生、大丈夫なの!???
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