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耳ふさぎが多い子

 「イラストで見る発達障害の子への対応20の場面」⑳ <色:#0000ff>1 場面  小学校2年生のTさん、周りの刺激に過度な反応を示すことが多い。全校集会や朝礼、合唱や合奏のときに耳をふさぐ。運動会のピストルの音や、ベルの音、雷などを怖がる。 2 NG対応  「わがままだと思い、怒鳴ってやめさせようとする」のは、NG対応である。  広汎性発達障害の子の場合、特定の刺激を強く受け止めてしまう知覚過敏がある。さほど大きくない音でも、頭が痛くなるほどの不快を感じているかもしれない。  また、必要な刺激と不必要な刺激を選択できない。どれも同じように大きく不快に聞こえる。例えば、金魚のポンプ、教師のスリッパの音などである。 3 効果的な対応  「刺激を弱める配慮をする。」  運動会のピストルの代わりに、軽く笛を吹くなどの方法もある。特別支援学校で、実際に行われている方法である。耳をふさいでも、パニックにならないならそのままにし、徐々に経験をさせることも考えられる。  「事前に予告しておく」ことも大切である。「避難訓練が始まる前に、大きなベルが聞こえるよ」などと事前に予告しておくことで、普通に行動できることもある。  「対処の仕方を教える。」  例えば、雷が鳴ったら耳栓をすることを教え、その行動をできるようにしていく。

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こだわりが強い子

 「イラストで見る発達障害の子への対応20の場面」⑲ <色:#0000ff>1 場面  高機能自閉症の4年生のS君は漢字や計算練習など、いったんここまでやると決めたことは、途中でやめることができない。パニックになる時もある。 2 NG対応  「無理にやめさせる」のはNG対応である。「まだできていないのにどうして途中でやめないといけないの?」と思うだろう。それを無理矢理にやめさせるのだから、パニックになっても仕方がない。 3 効果的な対応  S君のこだわりをうまくコントロールしていく。  「この時間は、どこまでするのかを最初に伝えておく。」  漢字練習の場合、今日練習する漢字に赤鉛筆で印をつける。  計算練習なら、カードにページ数や問題番号を書いておく。  取りかかる前に伝えておくことで、見通しを持って取り組むことができる。  気をつけないといけないのが、「早く終わったときに何をするかということである。」  何をしたらいいか分からない状態は不安にさせる。早く終わったときには、好きな絵を描いたり、好きな本を読んだりするといった指示も必要である。  最後までやることが決まっていれば、安定していく。  「子どもを動かす法則は何か。それはただ1つである。最後の行動まで示してから子どもを動かせ。『子どもを動かす法則』」向山氏の原則通りに対応する。

予定の変更でパニックになる子

 「イラストで見る発達障害の子への対応20の場面」⑱ <色:#0000ff>1 場面  小学校2年生のRさん。予定の変更が極端に苦手で、時間割や活動する場所が突然変更になると学習に取り組めない。式典など普段と異なる行事への参加が難しい。このような子にはどう対応すればいいのだろうか。 2 NG対応  「突然、口だけで行事の変更を伝える」ことは、NG対応である。  自閉症など広汎性発達障害の子どもは想像性の障害がある。  予定が変更された時、その場面で取るべき行動が分からないために学習や行事への参加が難しくなっている。特性に応じた指導が必要になる。 3 効果的な対応  「できるだけ早く、変更を伝えることで見通しをもたせる。」  直前に変更を伝えるのではなく、できるだけ早く予定の変更や活動場所の変更を伝える。できたら前日の帰りの会、遅くても当日の朝の会で伝えていく。  「状況を視覚的に伝えることも有効である」  広汎性発達障害の子どもは、聴覚入力より視覚入力の方を得意とする子が多い。カードやスケジュールボードなどを用いて、視覚的に新しい場面の状況、時間などを伝えていく。  式典などの行事では事前に写真やビデオを見せたりするのもよい。当日、会場での時間延長などに備え、ポストイットとペンを携帯しておくと、重宝する。

クラスで孤立する子

 「イラストで見る発達障害の子への対応20の場面」⑰ <色:#0000ff>1 場面  小学校3年生のQさん。友達が嫌がっていることが理解できず、友達の嫌がる言動をとったり、周囲の子がうるさいと感じるほど大きな声で話したりする。  また、協力し合う場なのに活動する場を離れたり、活動に夢中になって言動が乱暴になってしまったりすることもある。 2 NG対応  「相手の気持ちになってごらん」という指導は、NG対応である。相手の気持ちを読み取れない子どもは、相手の表情や、状況の変化を理解することが苦手である。この言葉では具体的にどう行動していいのか分からない。 3 効果的な対応  その場でとるべき行動をしてみせて、真似させるとよい。  相手が嫌そうな顔をしているのに、人のものを借りようとする場合、次のように言う。  「人の物を借りる時は『貸して下さい』とお願いします。借りた後には『ありがとうございました』とお礼を言います」  真似できたらほめて行動を強化していく。  声の大きさの調節が難しい子には、モデルとなる子をとりあげ、「○○さんのような声の大きさで話しましょう」と伝える。  力の加減の難しい子どもには「やさしくパチン」とモデルを見せながら、実際にやってみせるとよい。

失敗後「やらない」と言う子

 「イラストで見る発達障害の子への対応20の場面」⑯ <色:#0000ff>1 場面  小学校の3年生、音楽の時間リコーダーの練習をしていたP君。何度やってもうまく指が動かず吹くことができない。そのうち、「もうしない」「嫌だ」と言ってあきらめてしまった。「がんばって練習してみよう」と声をかけても「やらない」「嫌だ」をくりかえすばかりだった。 2 NG対応  「無理強いして再び挑戦させる」のは、NG対応である。一度失敗したことで、挑戦することの恐怖がある。過去の失敗経験から、「どうせ次も失敗する」と思う子も多い。同じ条件で無理強いして挑戦させるのは、その子にとって大きな負担である。 3 効果的な対応  「そ」のつく言葉で共感する。  「やりなさい」などと、否定したり命令したりするのはNGである。  このようなときは、「そうか、練習したくないのか」「そうだよね」と『そ』がつく言葉で、まずは、共感し、P君の味方になるのである。  「スモールステップにする。」  P君にとって、今のリコーダーの課題はジャンプしているのかもしれない。例えば、教師が見本を見せる。吹く範囲を少なくする。簡単な楽譜にし、徐々に難しくしていく。速度をゆっくりにする、などしてスモールステップにする。  教師も一緒にその子につき、少しでもできるようになったらほめる。次に挑戦する自信につながる。

負けを受け入れられない子

 「イラストで見る発達障害の子への対応20の場面」⑮ <色:#0000ff>1 場面  アスペルガーのO君は、何も一番にならないと気が済まない。  挙手したとき、一番に指名しないと怒りだし、じゃんけんにも負けると周りのものにあたったり、暴言を吐いたりするなどの問題行動が見られた。  どう対応すればいいのだろうか。 2 NG対応  「怒る・怒鳴る」は、NG対応である。  なぜそのような行動をとるのかを理解せず、怒ったり怒鳴ったりしても状態は改善しない。それどころか、二次的問題に発展することもある。 3 効果的な対応  「五色百人一首を毎日行う。」  高野宏子氏は、負けを受け入れられないアスペルガーの子に五色百人一首をやり続けた。  最初は、キレたり、泣き出したり、パニックになったりした。  しかし、回数を重ねるごとにその症状は治まっていった。そして、100回目から負けを受け入れられるようになったという。  なぜ、五色百人一首でアスペルガーの子が負けを受け入れるのか。  第一に、テンポよく試合が進む。勝っても負けても1枚に固執する時間が少ない。札を取られたとしても、すぐに次の札が読まれる。「次を取ればいい」という気持ちになる。  第二に、短時間で次々と勝負できる。負けるにも慣れてくる。負けるより、楽しさが強くなり、負けが気にならなくなる。

大豆や野菜多く食べる人「うつ症状少ない」

 昨日の朝刊に「食事パターンがうつと関連 野菜や果物の日本食が良い」という記事が出ていた。日本食は健康にいいのでしょうね。  野菜や大豆食品、果物、海藻などをよく取る「健康的な日本食パターン」の人は、うつ症状の頻度が半分以下だった―。こうした傾向を国立国際医療研究センターの南里明子研究員や溝上哲也部長らが見つけ、論文を19日付の欧州臨床栄養学雑誌電子版に発表した。  食事のパターンに分けて解析した研究は欧州に2例あるが、日本では初めてという。南里さんは「自殺者が1998年以来年間3万人を超え、うつ症状も増えているが、食事も視野に入れ、日本食の価値を見直したらどうか」と提言している。  研究グループは2006年、福岡県の勤労者(21~67歳)521人に、1カ月間に食べたものを質問票で尋ね、それを基に食事のパターンを調べた。同時に、世界的に広く使われている質問票でうつ症状を聞いた。  統計手法で「健康日本食」「肉などが多い動物性食」「パンなどの洋風朝食」の3種類について、各人の食事パターンを強、中、弱に3分類、うつ症状との関連を見た。  健康日本食パターンの傾向が強い人は、その傾向が弱い人に比べ、うつ症状の頻度が44%と低かった。動物性食と洋風朝食のパターンでは、うつ症状との明白な関連は見られなかった。  溝上部長は「うつ症状になった人がきちんと食べていないこともあり得るので、因果関係までは言えないが、うつ病予防に日本食が役立つ可能性はある」と話している。 http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2010052001000571.html

間違うと机に突っ伏す子

 「イラストで見る発達障害の子への対応20の場面」⑭ <色:#0000ff>1 場面  小学校の3年生の国語の時間、新出漢字の学習を終え、漢字練習をしていたN君。机間指導でN君の漢字が一画足りないことに気付き、前から「N君、ここ一画足りないよ」と、赤ペンで書き加えた。N君は「ワー」と大声を上げ、ノートを隠すように机に突っ伏してしまった。どう対応すればいいのだろう。 2 NG対応  「周りに聞こえる声で間違いを指導する」のはNGである。その子にもプライドがある。失敗は、指摘されるだけでも傷つく。周りに聞こえたとなるとさらに傷つく。プライドに配慮する必要がある。 3 効果的な対応  「周りの子に分からないようにさりげなく指導する。」  例えば、その子の間違えている所をそっと指差す。気づいて書き直せば大いにほめる。気づかない場合は、後ろからそっと「書いていい?」と聞き指導するとよい。聞くことでプライドを保てることができる。その際、 「赤鉛筆で薄く答えを書く。」  赤ペンは、いくら上からなぞっても赤い跡がくっきりと残る。  教師にペンで、答えを書かれることで、かなりプライドが傷つく子もいることである。  赤鉛筆で極めて薄く書くとよい。薄く書くことで、なぞると教師の赤線が見えなくなる。自分で書いた気持ちが高まる。また、簡単な作業で誰でもできる。なぞれたら大いにほめる。

場面の状況が読めない子

 「イラストで見る発達障害の子への対応20の場面」⑬ <色:#0000ff>1 場面  ADHDと診断されたMさん。授業が始まり静かにしなければいけないのに、いつまでもしゃべっている。授業を妨害するというよりは、休み時間の興奮状態が続いており、切り替えができていない状態である。 2 NG対応  「しゃべってはいけません!」と怒鳴っても効果はない。状況に応じた行動が身についていないことが原因だからである。  チャイムが鳴ったらどう行動すべきか。具体的に行動を教え、褒めることが大事だ。 3 効果的な対応  「気づかせてあげる。」  周りの空気を読むのが苦手な子は、自分で気づいていないことが多い。悪気はない時もある。「Mさん、しゃべっているよ」と小声をかけると、ハッと気づくこともある。いきなり注意したり、叱ったりするのではなく、気付かせてあげるとよい。  「教師がやって見せる。」  チャイム後の様子を、教師が選択肢を用意して実演する。 ①席に戻り、席に着いて待つ。 ②教師が来るまでは遊び続ける。 ③教師が来ても遊び続ける。 どれが良いか、挙手で確認する。  「子どもにやらせてみる。」  休憩時間を想定して、班ごとにロールプレイする。子どもたちは教室の後ろ・廊下・友達の机の周りなどにいる。教師がチャイムの口真似をする。自分の席に戻らせる。できた子をほめる。どうすればいいか練習し、望ましい状態を体感させる。

忘れ物が多い子

 「イラストで見る発達障害の子への対応20の場面」⑫ <色:#0000ff>1 場面  ADHDのL君はとにかくよく忘れ物をする。連絡帳に明日持ってくるものを書かせて一緒に確認するのだが、効果がない。このような子どもにどう対応すればいいのだろうか。 2 NG対応  「忘れたことを叱る」ことは、NG対応である。ADHDの子どもは1つのことに注意が集中してしまう。そのため、他のことを脳にとどめておくおとが難しい。だから、忘れ物をしがちである。いつもいつも忘れ物をしたことを、教師が叱ると、子どもを傷つけ、反発する子どもも出てくる可能性がある。 3 効果的な対応  「忘れた物を誰にでもいつでも貸し出せるようにする」とよい。忘れ物を放っておくと、その時間、その子どもの学習が進まない。それよりは、教師があらかじめ必要な物を多数用意しておいて、貸し出す方が効果的に学習を進めることができる。  ただ、それだけでは、やはり忘れ物は減っていかない。  「連絡帳に忘れた物を書き、先生に見せてから借りる。」  また、その子どもがきちんと物を持ってきたときには、褒めることが重要である。褒めることで忘れ物を減らすことがその子どもの中に入っていく。  いくら頑張っても、誰だって、時には忘れ物をすることがある。このようなスタンスで接していくことが重要である。

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反抗的な言動をとる子

 「イラストで見る発達障害の子への対応20の場面」⑪ <色:#0000ff>1 場面  小学校4年生のK君。体育館での終業式が終わって、クラスごとに教室に帰る時、教師が、「全員立ちましょう」と言っても、「俺、絶対に立たんもん」と言って立とうとしない。このような子にどう対応すればいいのだろうか。 2 NG対応  「大声で注意、言葉だけの約束」は、NG対応である。叱ってばかりいると、すねたり、よけいに反抗してきたりする。  そして、周りの子も「しょうがないやつだ」という目で見るようになり、この子どもは孤立していくようになる。 3 効果的な対応  このような子どもの行動には、次のように対応すると良い。  「少しだけ構って、無視をする。」  放っておくと、怒鳴るなどもっとアピールしてくるだろう。しかし、かといってベタベタと構い過ぎるのは一番いけない。余計イライラするのは目に見えている。「そうか、立ちたくないのか」と優しく話しかけてあとは放っておく。笑顔で全体を進めていく。そうすると時々、こちらを斜に構えながら見ているのがわかる。  目を合わせずに、笑顔をキープする。この笑顔が大切である。  こちらの笑顔や醸し出す雰囲気があるから、怒りが少しずつ解けていく。そのような様子を視野に入れながら、注意をしたり無理矢理やらせたりといったことをせずに見守っていく。

友達に暴力をふるう子

 「イラストで見る発達障害の子への対応20の場面」⑩ <色:#0000ff>1 場面  2年生のADHDのJ君は、休み時間に友達を急に叩くことがある。叩かれた子は、特に何もしていない。一方的な暴力だった。理由を聞いても、「分からんし!」と反抗的な態度を取る。 2 NG対応  「理由を問いただす」対応は、NGである。  別のことでイライラしていたのかもしれない。その子自身もイライラの原因が分からないこともある。理由を聞いても余計イライラさせ、反抗的な態度につながることが多い。 3 効果的な対応  「望ましい行動を教える。」  暴力を振るうのは問題行動である。しかし、人と関わろうとする気持ちは大切である。問題は、関わり方である。望ましい関わり方を教える。時間を置き、落ち着かせる。こちらも、感情的にならずに「あの時は、どうすればよかった?暴力は良い?ダメだよね。イライラしていたのなら、一人で静かな場所に行ったらよかったね」などと淡々と望ましい行動を伝える。次に、実行できたらほめる。  イライラした気持ちは、抑えつけず受け止めたい。  「気持ちを落ちつける方法を教える。」  例えば、一人で静かな場所に行く。サッカー、ゲームなど好きなことをし、解消する等である。繰り返し、一人でもトラブルを解決できるようにする。

植木鉢の中の子どもたち

 コメントするのが、だいぶ遅くなったが、「明治図書オンライン メールマガジン」の2010年4月後期号「Fri, 23 Apr 2010」第1回は、教育エッセイ:上野一彦先生の「植木鉢の中の子どもたち」だった。  とても興味深い内容だったが、このエッセイは、上野先生のブログにも載っていない。もっと公にしてほしい内容だ。  上野先生のブログに載せるとか、明治図書のブログに載せるとかできないもんだろうか!?

授業中、立ち歩く子

 「イラストで見る発達障害の子への対応20の場面」⑨ <色:#0000ff>1 場面  小学校4年生のI君は、授業中に立ち上がり、フラフラと教室の中を歩き回る。立ち歩き、友達に話しかけたり、ちょっかいをだしたりする。このような子にどのように対応すればよいか。 2 NG対応  「立ち歩いてはいけません!」は、NG対応である。立ち歩く原因は、足りないドーパミンを補うためである。意地悪で行っているのではない。その子の脳が立ち歩かせているのである。たち歩きを否定することで、パニックになったり、さらに反抗したりすることもある。 3 効果的な対応  立ち歩く場面を意図的に作るのもよい。例えば、 「・ノートを前に持ってくる。  ・黒板に意見を書く。  ・周りの子どもと相談させる。」  こうした活動だと、立ち歩いても問題がなくなる。他の子どもにも迷惑がかかることも減る。  次のような指示も効果的である。  「全員起立。一通り音読できたら座りなさい」  また、立ち歩きをいったん認めるとよい。立ち歩きが始まった時、次のように声をかける。  「そうか、そうか、歩きたいのか。後ろまで行って帰ってきなさい」 「そうか」の言葉で、受け入れられた、と子どもも安心する。しばらく歩き、納得し席に座ることも多い。  座れたら、ほめて強化する。

衝動的で我慢ができない子

 「イラストで見る発達障害の子への対応20の場面」⑧ <色:#0000ff>1 場面  小学校低学年のH君。教師の問いかけに対し、すぐに「はいっ、はいっ、ぼくを当てて」と大声を出しながら挙手をする子どもがいる。このような子にはどのような対応をすればいいだろうか。 2 NG対応  「そのまま当て続ける」は、NG対応である。H君のような子どもは衝動性が高く、我慢できにくい子といえる。いつもこの子どもから当てる訳にもいかない。それをすると、他の子が「なんでいつも、あいつばかり当てるんだ」と不満をもつ。また、他の子も同じように挙手し、収拾がつかなくなる。 3 効果的な対応  特性を理解した上での効果的な言葉かけをすると良い。例えば、次のように言う。  「良い姿勢の人から当てていこうかな」  この言葉で多くの子どもたちの背筋が伸びる。自然と口も閉じる。「静かに」とか「黙って手を挙げなさい」と怒って言う必要は無い。もし、さらにそれでも、「ぼくを当てて」と言うのなら、「黙って、手を挙げている人に当てようかな」と笑顔で言っていけば良い。  「また、意見をノートに書かせてから言わせる」のも有効である。  子どもは、すぐに答える子、じっくり考えて答える子など様々である。じっくり考えたい子にも、考える時間をしっかりと保障していく必要がある。

片付けができない子

 「イラストで見る発達障害の子への対応20の場面」⑦ <色:#0000ff>1 場面  小学3年生のG君は、いつも机の中がグチャグチャで、どこに何があるのか分かっていない。物がなくなっても、何があって何がないのか気付かない。  筆箱の整理も苦手で、鉛筆や消しゴムなど、落し物BOXの中には、G君の物がたくさんある。自分で物を整理できるようになるために、どのように対応すればいいのだろうか。 2 NG対応  整理をさせることは大切だが、例えばクラスの子が見ている中でグチャグチャな道具箱を出させ「片付けなさい」と言うのはNG対応である。その子にもプライドがある。ロッカー、落し物BOXの中身を確認するときも同じである。 3 効果的な対応  「物を置く場所を確保する」  特別支援学級に入り、ロッカーを1つから3つに増やすと、一人で大雑把に整理整頓することができた事例がある。所持物(スペース)の原則である。しかし、普通学級では、スペースがあるとは限らない。そこで 「大きめの袋を準備し、自分で大雑把に整理させる。」  もし分からなくなって、困ったら「この中に入れていいよ」と大雑把に整理する。  帰るときには、この袋を自分で持って帰らせる。  「次のステップは、学校に置く物と、家に持って帰る物を一緒に分ける。」  ステップを作り、1つ1つ教えて、褒めることが大切である。

ボーッとして集中できない子

 「イラストで見る発達障害の子への対応20の場面」⑥ <色:#0000ff>1 場面  4年生のFさんは、授業中ボーッとしていることがよくある。教室の外や、掲示物を見たりしている。「○○さん」と呼ぶと、ハッとしてこちらを向く。教師の話を聞いていないことが多い。 2 NG対応  「大きな声で注意する」ことはNGである。そのときは集中するかもしれない。しかし、再びボーッとするときがくる。その度に注意したらFさんは自信をなくす。教師に反抗的になるかもしれない。 3 効果的な対応  「意図的に動く場面を作る。」  例えば、「全員起立、○○まで読んだら座りなさい」「3問目までできたら、前に持ってきなさい」と指示する。  脳内から神経伝達物質のドーパミンが出される。結果、ボーッとした状態が解消される。  「ノートに書かせる。」  「今の先生の説明について、思ったことをノートに書きなさい」と短い指示を出す。  「全員に発表してもらおうかな」と言えば、自然と緊張が走る。ノートに書かせた後は、指名なし発表などをしていくと良いだろう。緊張によって、脳内からノルアドレナリンを出させることができる。これらのことによっても、ボーッとしている状態を解消させることができる。  「座席の位置は、前がよい。」  教師に近いほど、緊張感もあり、集中力は高まる。

掃除中、ほうきを振り回して遊ぶ子

 「イラストで見る発達障害の子への対応20の場面」⑤ <色:#0000ff>1 場面  小学3年生のADHD傾向のE君。掃除中は、よくほうきを振り回して遊ぶ。教師が見ていることに気付くと、振り回すことをやめる。そして、適当に掃くふりをする。教師がいなくなると、また遊び出す。このような子にはどう対応すればいいのだろうか。 2 NG対応  「何をしているのですか!」  「やめなさい!」 と怒鳴るような対応はNGである。怒鳴ると、怒られたくないから掃除をするようになる。その場は、真面目にするかもしれない。しかし、教師がいなくなるとまた遊んだり、友達とトラブルを起こしたりする。 3 効果的な対応  「趣旨説明し、終わりまでの手順を明確にする。」  例えば、「階段をきれいにします」と趣旨を簡単に説明する。次に、何の掃除なのか。掃き掃除なのか、拭き掃除なのか。掃き掃除なら、どのほうきを使うのか。どこからどこまでを掃くのか。集めたゴミはどこに捨てるのか。掃き終わったら、次は何をするのか。何ができたら終わりなのか。終わりまでの手順を1つ1つ、明確に示す。教師が一緒についていてやる。正しい方法を1つ1つ教える。教師が見本を示してもよい。  教えて、できるようになったら、ほめることだ。ほめることで、行動を強化できる。  時々やっているかどうかのチェックをすることも必要である。

授業中、口をはさむ子

 「イラストで見る発達障害の子への対応20の場面」④ <色:#0000ff>1 場面  算数のわり算の筆算。「まず何をしますか?」と児童を指名した。この時、ADHD傾向のD君は、「(商を)立てます」とすぐに口をはさむ。他にもD君は、発問や指示のたびに途中で答えたり口をはさんだりする。  このような子にどう対応すればいいのだろうか。 2 NG対応  途中で口をはさむD君に対し、「その都度、注意をする」のは、NGである。  授業の流れが途切れてしまう。何度も何度も途切れると、周りの子が授業に集中できない。授業にならない。これは避けたい。 3 効果的な対応  「先生があてるまで黙っててね」  これには、2つの意味がある。 ①D君にかかわる。 ②さりげなく授業のルールを教える。  やさしく声をかけるのがよい。また、何度もこのような対応を繰り返して行うことで、少しずつではあるが、授業中のルールを身につけさせることができる。  また、「待つ」「我慢する」練習にもなる。ある程度待たせておいた後で、「お待ちどうさま、D君。」と指名することで、満足させることができる。この後、口をはさまず、待てたことをほめる。  ほめ続けることで、行動様式を入れていく。

授業中、暴言を吐く子

 「イラストで見る発達障害の子への対応20の場面」③より、「授業中、暴言を吐く子」 <色:#0000ff>1 場面  C君は、教師が授業中「全員立ちましょう」というと「俺立たん!」と反抗する。「立ちなさい」とさらに指示すると「うるせえ」とさらに反抗する。他にも「うぜえ」「きもい」などの暴言を吐くことがよくある。 2 NG対応  「厳しく叱る」のは、NG対応である。発達障害をもつ子は、注意や叱責をたびたび受けやすく、それが続くと、他人が何を言っても反抗する二次障害(反抗挑戦性障害)を引き起こすことがある。このような状態の児童には、注意や叱責は、まったく意味がない。 3 効果的な対応  子どもの行動を3つに分ける。 ①絶対にやめさせたい行動 ②減らしたい行動 ③増やしたい行動  ①は、刃物などを振り回して襲いかかるなど、命に関わるような場合である。これは、教師が止めなければならない。  次に減らしたい行動。教師への暴言などは、②に入る。これらについては、すべて取り合うのではなく、時には「無視する」ようにする。  こうした中で、きちんと指示に従うといった、望ましい行動をした瞬間を見逃さず、褒める。これが③への対応である。  褒め方は、皆の前で褒めた方が良い場合と、小声でささやくなど、本人にだけ伝わるように褒めた方が良い場合がある。子どもにもプライドがある。それを尊重する褒め方が大切である。

授業中、何度も手遊びをする子

 「イラストで見る発達障害の子への対応20の場面」②です。 <色:#0000ff>1 場面  小学4年生のB君。ADHD傾向で、反抗の兆候も表れている。授業中にシャーペンを分解したり、消しゴムをちぎたりして授業に集中できない。 2 NG対応  「物を無理やり取り上げる」という指導は、NG対応である。手遊びをするのは、授業が分からない、集中できない、悩みがあるなど、様々な要因がある。不安を満たすために、手遊びをしている場合もある。無理やり取り上げるのは、その行為自体を否定する対応であり、反抗的な態度を助長することにつながりかねない。 3 効果的な対応  「授業に作業を入れる」  教師の言葉を削り、子どもに作業をさせる。「ノートに書きなさい」「先生の所へ持ってきなさい」「黒板に書きなさい」と作業指示を出す。作業は、授業の理解を促す。また、手を使うので、手遊びに意識が向きにくくなり、授業にも集中できる。  「注意の仕方を工夫する」  「先生が預かろうか?それとも自分でしまう?」と自分で選択させる。判断させるのも効果がある。「あと2回注意されたら、預かりますよ」と予告をすることも、自分で抑制させるのには、効果がある。もし2回注意してもやめられなかったら、「先生が預かるからね」と優しく言って、預かる。この場合、その子が見えるところに置いておくと、安心する。

授業中、頻繁にしゃべる子

 「教室ツーウェイ」(明治図書)5月号は「『毎日起きる教室でのトラブル』イラストで見る対応法」だ。  その中に「イラストで見る発達障害の子への対応20の場面」がある。その①「授業中、頻繁にしゃべる子」の紹介。詳しくは本誌をお読みください。 <色:#0000ff>1 場面  小学校3年生、ADHDのA君。授業中よくしゃべり、先生に注意された時は静かになるが、またすぐにしゃべる。 2 NG対応  「強い叱責」は、NGである。発達障害の児童は、興奮に関わる脳内物質、ドーパミンの調節がうまくいかない場合がある。しゃべるという行為は、興奮を求めて脳がさせている行為なのである。 3 効果的な対応  「授業に隙を作らない。」  黒板ばかり書いていたり、子どもに背を向けたまま話したりしていては、授業に隙ができる。この際に子どもはしゃべり出す。  「適度な緊張感を与える。」  しゃべっている児童には、大声で叱るのではなく、声のトーンを変えて「先生が話している時は、口を閉じるのですよ」と語る。低いトーンで静かに語る。  また、周りの児童から順番に指名していって、しゃべっている子にあてるのも、効果がある。  中には、確かにかまってほしくてしゃべっている場合もある。無視をしているとおしゃべりが止まらない。  「名前を読んで、話を聞く。」  「そうか」と一度、受容する。その後、授業を再開する。このようにするだけで、落ち着く児童もいる。  後は、どの子も巻き込む知的で楽しい授業をすることだ。向山洋一氏の「口に二画」の実践などは、どの子も熱中する。
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