第9回の教育エッセイは、早稲田大学理工学術院兼任講師 柳谷 晃先生のもの。
詳しくは、明治図書の「教育エッセイ」をご覧ください。
http://www.meijitosho.co.jp/cafe/index.html#essay
それでは、良いお年を!
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「もじもじさん」「ずけずけさん」「さわやかさん」のロールプレイです。
<色:#0000ff>①「もじもじさん」Aさんは自信のない声で、ゆっくり
Dさん「ねえ、いつか行くって約束してたから、行くよね」
Aさん「土曜日、コンクールの練習で部活になったんだけど」
Dさん「えー、前から約束してたじゃん。」
Aさん「う、うん。そうだけど。」
Dさん「部活さぼって先輩に叱られるのがこわいわけ?友だちでしょ。一緒に行こうよ。ねっ。」
Aさん「う、うん。行くよ。」
②「ずけずけさん」Bさんは大きな声で、いばって Dさん「ねえ、いつか行くって約束してたらか、行くよね?」
Bさん「土曜日、コンクールの練習で部活になったんだ。行けなくなっちゃった。悪いね。」
Dさん「えー、前から約束してたじゃん。」
Bさん「別に、今度の土曜日って決めていたわけじゃないでしょ。こっちだって都合があるんだから、しかたないでしょ。しつこくいわないで。」
③「さわやかさん」Cさんははっきりした声で、ゆっくり Dさん「ねえ、いつか行くって約束してたらか、行くよね?」
Cさん「ごめんね。あした、コンクールの練習で部活になったんだ。行けなくなっちゃった。」
Dさん「えー、前から約束してたじゃん。友だちでしょ。」
Cさん「がっかりさせてごめん。コンクールが近くなって、急に今度の土曜日が部活になったから。私もコンクールの練習をしたいんだ。」
Dさん「仕方がないわね。わかった。明日は姉さん(兄さん)に一緒にいってもらうように頼んでみる。」
Cさん「また今度、一緒に行こうね。」色>
昨日の、「自己表現の仕方(アサーションかな)」の「自分のタイプをチェックしよう」の簡易鑑定の仕方です。
「あてはまる」にチェックされたものを調べてみる。自分のチェックしたものの中でABCのうちどれが多いのでしょう?
<色:#0000ff>自己表現 3つのタイプ
A もじもじ(自己防衛的)②④⑤
B ずけずけ(攻撃的)③⑥⑦
C さわやか(適切)①⑧
Aのもじもじさんは、自分の言いたいことを言ってみる練習を。
Bのずけずけさんは、相手の言うことを最後まで聞くくせを。色>
自己表現には、3つのタイプがある。
A もじもじ(消極的・自己防衛的)・・・「相手はOK、けれど、自分はガマン」
B ずけずけ(攻撃的)・・・「自分はOK、けれど相手にはガマンさせよう」
C さわやか(率直)・・・「自分もOK、相手もOK、だから歩み寄ろう」
※ 自分のタイプをチェックしよう。
次の質問を「あてはまる」「あてはまらない」「わからない」で答えよう。
①自分の好みや行動が、友だちと違うときがあっても、気にしない。
②断られるかもしれないことは、人に頼まないようにする。
③相手が、納得するまで大きな声で何度でも自分の意見を繰り返して言う。
④どちらかがカマンすれば解決することなら、自分の方がガマンする。
⑤友だちに貸したものを返してほしいとき、自分から「返して」となかなか言えない。
⑥グループで作業しているとき、仕事の遅い人を見ていると、イライラして、自分でやってしまおうとする。
⑦自分の意見が通らないと、すごく気分が悪い。
⑧一人でできないなと思ったときは、友だちに「手伝って」という。
結果の見方は、次回♪
『10代のメンタルヘルス ADDとADHD』(大月書店)ジュディス・ピーコック著 上田勢子訳という本がある。子供向けに書かれた本だ。
ADHDの自己診断に、次のようなことが書かれていた。
次の質問で、6つ以上「はい」という答えがあったら、学校のカウンセラーに相談してみましょう。
* 自分はなにもできないと思う。
* すぐにくじけて、自分をダメだと思う。
* 感情的になりすぎたり、かんしゃくを起こしたりすることがある。
* 宿題やテストで、不注意なまちがいをたくさんするので、成績がよくない。
* 家族や友だちや周囲の人に、話を聞いていないと言われることがある。
* いつも指で机をたたいたり、髪をグルグル指に巻きつけたり、へやをうろうろ歩きまわったりしていると、人に言われたことがある。
* 机やロッカーや自分のへやがちらかっている。
* どんなむずかしい課題でも、どれほどしめ切りがせまっていても、さきのばしにする。
* 人の話を聞かないで、ボンヤリしていることがある。
* 人の話に、途中でわりこむことがある。
* 周囲の人に「おしゃべり」と言われる。
* テレビのチャンネルをひっきりなしに変える。
* 説明書を読んだり、説明を聞いたりする前に、なにかをやりはじめることがある。
* いくつかのことを同時にしなくてはらならくなると、頭が爆発しそうになる。
* この質問を順番に読むのがむずかしかった。
『月刊JTU』2010年12月号に伊藤宏一(千葉商科大学 大学院教授)の「幸せの再定義」という記事が出ていた。
マズローの欲求五段階・・・今は変わってしまったのでしょうか。
欲求五段階説で有名な心理学者マズローは晩年、最も高次とされる自己実現の欲求の上に「コミュニティ発展の欲求」を置いたと言われている。生理的欲求に始まり、安全の欲求、帰属の欲求、承認の欲求そして自己実現に至る欲求五段階説は、戦後の我が国で有力な説として受け入れられてきた。それは、敗戦後の食糧難から始まり、アメリカベースの戦後復興と高度経済成長という時代の流れを現実的な背景としていた。食料が確保され、治安が回復し、高度経済成長を背景に有名大学や有名会社への帰属意識に確信を持ち、その中で経済的豊かさをコアに自己実現していく歩みをマズローが説明していると受け止められた。それは「幸せは自己実現欲求の充足」という幸福感にぴったりだった。
しかし時代は大きく変わった。『平成20年度国民生活白書』を見ると、1981年からリーマン・ショック前の2005年まで、実質GDPは上昇したが、国民の生活満足度は基本的に低下していったことが明らかになっている。そしてGDPが日本よりずっと低い国でも、生活満足度の高い国はたくさんあることも指摘されている。国民総幸福量を追求するブータンはその典型だろう。ブータンの幸福の定義には、精神的豊かさや家族の活力・子どもとの密着度・方言などの文化・健康と教育などが含まれている。国民生活白書はまだ、日本人の生活満足度の重要な柱は「きずな」であり、夫婦のきずな、家族のきずな、そして困った時の社会的きずななどをとても大切に思っていると分析している。
2008年、OECDは幸福度に関する指標を公開した。基本的幸福度の要素としてOECDは、平均寿命・大学教育を受けた割合と同時に、平均気温からの温度差・オゾン濃度・清潔な水の入手可能性・自然生態系の分断状況を挙げている。これらはマズローの分類で見れば、生理的欲求や安全の欲求などベイシックなレベルに位置づけられる問題だ。また経済的幸福度の要素として、一人当たり実質自然資本・エネルギー資源備蓄量・鉱物資源備蓄高・森林資源量・海洋水産資源残高など自然環境の指標が重要視されている。
こうして現在、幸せの再定義が必要な状況が生まれている。マズローの欲求五段階説で低く評価されていた生理的欲求や安全の欲求の充足の前提となる地球自然環境の保全と、マズローが晩年気づいた、自己実現を超えて人々を支えきずなを深めるコミュニティ発展の欲求が、幸せの再定義に関わる最重要問題だと感じるのは、私だけではないだろう。こうした意味で「欲求五段階説」の時代は終わっている。
明治図書よりのメールは、著者インタビューだった。
今回は村井先生に、新刊『通常の学級でやさしい学び支援2 読み書きが苦手な子どもへの<つまずき>支援ワーク』について伺いました、というもの。
http://www.meijitosho.co.jp/cafe/index.html#interview
『月刊JTU』9月号の「なださんのメンタル。スケッチ⑲」よりの引用。温故知新だね!
1923年版の、つまり81歳のぼくが生まれる6年前の、フランスの「アルマナック」が、書棚の奥から出てきて、しばらくよみふけってしまった。訳せば年鑑だが、今の年鑑とはちょっと違って、小型で薄い。活字も小さいが、記述も簡潔だ。当時、これ1冊あれば、主婦が、世の中の話題についていけたという、便利な本だ。高嶋易断の暦みたいなところもあるし、その年の主な出来事の記事もあれば、家の中の整理の仕方や、掃除のヒントみたいなことも書かれているし、料理のレシピも出ているという具合だ。昔のフランス人は、これ1冊で、最低の教養を身につけていたらしい。
そこに「教育上の最近の素晴らしい発明」として、幼稚園があげられている。日本でも幼稚園が流行し始めるころだ。
「数年前からフランスのあっちこっちでも、幼稚園が流行だ。2歳から7歳までの子どもを集め、未来の勉学の準備をする。しかしそれは準備であって、勉学そのものではない。だから教科書は使わない。あくまでも事物学習(ルソン・デ・ショーズ)にとどまる。つまり、遊んだり、歌ったり、踊ったり、観察したり、育てたり、作ったりしながら学ばせる」。
そんなふうに説明してあって、実際に、どう行われるか、ある幼稚園の先生が語っている。1本の花があれば、花びらを数えることも出来るし(算数)、においを嗅ぐしぐさ、花を摘むしぐさ。植えるしぐさ、水をやるしぐさ。それで体操をする。これはピンクね、これは白ね。色の名前も覚えることが出来る。画を描かせて、パパやママにプレゼントすれば喜んでもらえる。人に喜んでもらえることを教えるのは、情緒を育てるし、花が綺麗だと知ることは感性教育。花を植えて育てることは、自然を愛すること。花の歌をどれだけ知っているか聞いて、みんなで歌ってみるのは音楽・・・という具合だ。自分の子どもとどう接するか、迷っている人は、幼稚園でボランティアをしてみると、たくさん学ぶことがあるはず、などと書いてある。
今や、世界は狭くなり、テレビやコンピュータなど、魔法のような機械が、世界に溢れている。でも、この幼稚園の先生を現代につれてきたらどうだろう。子どもたちが、この先生を、魔法使いのように見つめている光景を思い浮かべる。
http://www.city-takaoka.jp/nanjyou/syoukai/koucyou/arumanax.pdf
http://structure.cande.iwate-u.ac.jp/miyamoto/nostradamus0.htm
総合的な学習って何なんだろう?「そば打ち」や「カレーライス作り」を総合でやっている学校もあると耳にした。
総合って一体、何の時間なの?
農家養成講座?料理人養成講座?
こんなんで学力がつくの???
勉強が嫌いな子、机に向かって学習するのが苦手な子、学力が付いていない子を増産しているんじゃないの???
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テレビで、総合的な学習の締めくくりとして「しめなわ作り」をしている小学校が取り上げられていた。
その学校では、総合的な学習として「稲作」を扱っているらしい。
年間を通して、田植え、稲刈り、収穫祭、しめ縄作りなどを学校でやっているのだろう。
こんな総合で、子どもたちに学力がつくのか???
これが学校の授業なのか???
昔は、学校で勉強を教え、家庭では遊びとか文化などを教えていたと思う。
しかし、今ではこれが逆になってしまったようだ。学校で竹馬や竹とんぼなどの遊びや、しめ縄などの文化的なことを教え、家庭では塾に行かせ、勉強を教えようとしている。
何か変だ!
12月5日の朝刊に「校長の研修 大幅変更へ 文科省 マネジメント力を養成」という記事が載っていた。
「マネジメント力」とは何だろう?「帝王学」なのだろうか?それなら『貞観政要』(じょうがんせいよう)は、読破した方がいいのではないのだろうか!?
文部科学省は4日、小中高の校長の質を向上させるため、国が実施する研修の内容を来年度から大幅に変更する方針を決めた。地域と連携して学校を運営する手法などを学ぶプログラムを作り、大学院の経営学修士(MBA)教育を参考に、マネジメント力を備えた校長の養成を目指す。
文科省によると、国の研修は都道府県教育委員会が推薦した校長が対象で同省所管の教員研修センターで実施している。文科省は将来、新しいプログラムの内容を各教委の研修にも反映させたい意向だ。
今後、50代の経験豊富な教員が大量退職し、若手が急増するため、管理職の養成が急がれている。しかし、今年4~8月、管理職の評価を現場教員に尋ねた調査では「リーダーシップ」の充足度が68%、「マネジメント力」は71%にとどまり、学校運営の能力で課題が浮かんだ。
このため、座学中心だった従来の研修を一新。企業関係者らを講師に招き、学校を取り巻く環境変化を考慮し学校支援ボランティアの活用など地域の協力を得て教育力を補う手段を考えてもらう。
その上で学校の事例を取り上げ(1)やる気を引き出す教員評価(2)組織力を高める予算配分などのテーマで参加者が論議する。
文科省は経験10年程度の中堅教員が教職大学院で学び直し、学校経営などについての「専門免許」と取る仕組みを検討しており、新しいプログラムを教職大学院のカリキュラムに取り入れることも想定している。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2010120401000388.html
知らないうちに、このblogのアクセスが20万を超えていた。ありがとうございます。
さて、明治図書より、メール。「第8回 初任者のクラスが荒れる原因が見えてきた!」
EduCafeの「教育エッセイ」にも載っている。
横浜市初任者指導教員 野中 信行の論文だ。なかなか興味深い内容だ。
http://www.meijitosho.co.jp/cafe/kiji.html?title=%8B%B3%88%E7%83G%83b%83Z%83C&number=201011B1
http://www.meijitosho.co.jp/cafe/index.html