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水戸部先生に聞く!「単元を貫く言語活動」ここが知りたいQ&A

 明治図書よりのメール(2015年8月第3週号)より、引用。
 「単元を貫く言語活動」に関する疑問・質問について徹底解説し、最新の国語授業づくりの様々な課題解決をフルサポートします!
水戸部先生に聞く!「単元を貫く言語活動」Q&A(17)言語活動モデルを活用した効果的な導入のポイント
文部科学省教科調査官水戸部 修治
国語
 今まで単元の導入では、教科書の全文を通読させて、初発の感想を書かせていました。ただ、それだけでは子供たちが学習の見通しを立てにくいようです。導入をどう工夫したらよいでしょう。
 国語科以外の各教科等では、教科等の特質を生かした導入の工夫が多く見られます。例えば社会科では、社会的事象と出合わせ、問題を見出させるなどの工夫が行われることが多いでしょう。
 そこで、国語科の単元の導入でも、次のような点を実現できるようにしたいものです。
* 子供たちが、単元のゴール、つまり単元を貫く言語活動の最終的な姿についての見通しをもつこと。
* 子供たちが、これまでの学習を振り返りながら、単元の学習をどのように進めていけばよいのか、どんな言葉の力を身に付ければよいのかについて見通しをもつこと。
* 子供たちが、単元の学習や、ゴールに向かって、期待を膨らませられること。
 実際にどのように導入するのかを構想する際は、単元のねらいや発達の段階、子供たちの実態に応じて多様に工夫する必要がありますね。
 実は、子供たちが見通しをもちやすいように、言語活動ツールのモデルをつくって提示したこともあったのですが、子供たちが思うようにのってきてくれません。どうしたらいいのでしょう。
 単元を貫く言語活動の授業では、リーフレット型言語活動ツールがよく用いられるようになりました。このツールのモデルを提示してみたのですね。よい工夫です。
 ただ、単元の第1時間目に、突然ツールモデルを示して「今日からこれを作ります。」などと指示しても、意欲や見通しをもてない子供も出てきてしまいます。
 例えば単元の導入の10日ほど前から、単元で取り上げる関連図書などを教室に置いてみてはどうでしょう。教卓のすみに何冊か置いても効果的です。休み時間などに子供たちが集まってきたタイミングをうまくとらえて、「この本は、先生がみんなと同じ○年生の時に、大好きで読んだんだよ。」などと紹介していけば、多くの子供たちが自然に手に取って読むことでしょう。そしていよいよ第1時間目には、多くの子供が関連図書に触れた状態で導入をすることができます。その上で、お手製のツールモデルを提示すれば、効果抜群です。
 また、「話すこと・聞くこと」「書くこと」の話題や課題の選定に当たっては、子供たちの関心事について日頃から情報収集し、それらを生かす工夫も有効です。
 学校や学級、児童の実態に応じて、こうした工夫を是非行ってみて下さい。
 リーフレット型ツールのような形が見えるものについては分かりました。けれど、例えば朗読発表会などの言語活動の場合は、どのように工夫すればよいのですか。
高学年では、指導事項の、
ア 自分の思いや考えが伝わるように音読や朗読をすること。
を指導する際の言語活動として、朗読発表会を位置付けることが考えられますね。
 朗読は、音読に比べて、作品から受け止めた解釈や感動を、表現性を高めて伝えることに重点があるのが特徴です。つまり、指導事項にもあるように、自分の思いや考えを表現することが特に大切になります。
 一般的には、朗読CDなどを聞かせてイメージをもたせることが多いようです。
 例えば、異なる朗読家の2つの朗読を聞き比べる導入を行ってみたらどうでしょう。どちらもプロの朗読家ですから、優劣ではなく、同じ作品を朗読するのにも表現の仕方に違いがあること、その違いは、読み手が作品をどう受け止めたかによって生じることなどに気付くことができるのではないでしょうか。
 このように、導入も指導のねらいを明確に把握し、単元を貫く言語活動の特徴を明らかにすることによって、工夫の糸口が見えやすくなります。
 さあ、もうすぐ夏休みが明けて、子供たちが学校に戻ってきます。よい導入を期待していますよ!
ここをチェック!授業改善のためのポイント
 単元を貫く言語活動を位置付けた授業づくりに向けて、ねらいにあった導入を効果的に位置付けた指導を実現させるには、次のポイントに留意しましょう。
7. 単元の指導のねらいを明確に把握して、そのねらいに応じた導入を工夫していますか。
8. 言語活動のツールモデルを、子供たちに示すだけではなく、見通しや期待が持てるような手立てを工夫していますか。
9. 子供たちの関心事などを日頃から把握し、課題設定などに生かしていますか。
水戸部 修治(みとべ しゅうじ)Shuji Mitobe
 文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官、国立教育政策研究所教育課程研究センター総括研究官・教育課程調査官・学力調査官。小学校教諭、県教育庁指導主事、山形大学地域教育文化学部准教授等を経て、平成20年10月より現職。
 『「単元を貫く言語活動」を位置付けた小学校国語科学習指導案パーフェクトガイド 1・2年/3・4年/5・6年(全3冊)』、『単元を貫く言語活動のすべてが分かる!小学校国語科授業&評価パーフェクトガイド』、『「単元を貫く言語活動」授業づくり徹底解説&実践事例24』、『小学校国語科 言語活動パーフェクトガイド 1・2年/3・4年/5・6年(全3冊)』など、著書多数。

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【ひらがな習得特別支援アプリ】期間限定セール開始!

 明治図書より、メルマガ。2015年8月第3週号。
 2014年末に配信開始した特別支援教育iPadアプリ「音韻認識力をはぐくむ! ひらがなトレーニング」について、この度アップデート配信に合わせ、期間限定セール価格での配信を実施いたします。
 本アプリは、全国の教育機関で活用される累計10万部超のベストセラー読み書き支援ワークブック『通常の学級でやさしい学び支援シリーズ』(弊社刊)をiPadアプリ化したものです。ひらがな習得に必須の「音韻認識力」※1の強化をはじめとするトレーニングを、子どもの課題や興味に合わせて、通級教室やご家庭で簡単に行う事ができます。
 アプリは子ども向けの簡単な操作としており、カラーの絵やプロ声優による音声で、集中力の続かない子どもでも最後まで楽しく取り組めるようになっています。ぜひ一度お試しください。
※ ひとまとまりの言葉(単語)がいくつの音の塊に分かれていて、どの音がどの順に並んでいるかを理解する力。ひらがなの読み書きの基礎となる力であり、「読み書き」が苦手な子やディスレクシアの子は、この音韻認識の弱さが習得困難の原因となる可能性が指摘されています。
「音韻認識力をはぐくむ!ひらがなトレーニング」紹介ページ

全国学力テスト 入試利用は競争あおる

 2015年8月27日の社説より、「全国学力テスト 入試利用は競争あおる」の引用。
 テスト対策に走っちゃうよね・・・。
 点取り競争をあおることにならないか。大阪府教育委員会が文部科学省の反対を押し切り、来春から全国学力テストの結果を高校入試に利用するというのだ。他の自治体に飛び火しかねず、心配だ。
 文科省の学力テストは毎年、原則すべての小学六年生と中学三年生が参加して行われる。今年は国語、算数・数学のほか、理科が三年ぶりに加わった。学力傾向を把握し、授業や指導の改善に生かすのがねらいだ。
 しかし、大阪府の動きは大きく逸脱している。学校の序列化や過剰な競争を招くおそれが強い。
 大阪府の方針では、府立高校の入試に向けて中学三年生の内申点をつけるときの基準に、学校ごとの学力テストの校内平均を反映させる仕組みにする。テストの平均正答率が高い学校では、内申点も高くできるという。
 学校間の学力差の補正に利用することで、公平な選抜が期待できるという理屈である。
 とはいえ、やはり乱暴だ。今テストは三教科なのに、内申点評価は社会や英語、音楽などをふくめて九教科に及ぶ。それに実力にかかわらず、在籍する学校によって有利にも、不利にもなりうる。
 懸念を示していた文科省も、現場の混乱を避けるためとして、来春の入試に限って認めることにした。だが、大阪府はあくまで入試制度として定着させる構えだ。
 大阪府の中学数学の都道府県別順位は、基礎力を問うA問題が昨年の四十二位から二十一位、応用力をみるB問題は四十位から二十位に上がった。早くも学校の授業がテスト対策に傾いていないか。
 一九六〇年代に打ち切られた旧学力テストの歴史を思い出そう。
 子どもの成績に応じて先生の勤務評価が左右された面もあり、激しい点取り競争を招いた。知的障害のある子を休ませる、先生が答えをほのめかすといった不正も横行し、子どもの人格形成がないがしろにされていると批判された。
 二〇〇七年に現行の学力テストが復活してからも、成績の取り扱いをめぐり度々問題が持ち上がる。
 かつての失敗を繰り返さないよう、文科省は市町村別や学校別の成績公表を禁じていた。ところが、情報開示や説明責任を理由にルール破りの自治体が相次ぐと追認に転じた。それで大阪府を翻意させられるのか。
 毎年かつ全員参加方式は見直すべきだ。もはや一点刻みの競争教育の時代ではない。子どもの人格に目を向けた教育力を磨きたい。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015082702000121.html

いま、子どもたちの駆け込み寺は? 大阪中1殺害事件

 事件が起きると犯人がいかに悪人かというよう報道ばかりだ。しかし、中1が家に帰らないということはどうなの???家庭は何をやっているの?そんな点も明らかにしてもいいかと思う・・・。
 2015年8月25日の朝刊より、「孤立する子ども 居場所は?」の引用。
家も学校も居づらい
 大阪府の中学1年女子生徒が殺害・遺棄され、ともに行動していた男子生徒も遺体で見つかった事件。事件に巻き込まれる前から、女子生徒は野宿用に「簡易テント」を持っていたという。なにが13歳の少女を野宿へと向かわせたのか。まだ明らかになっていない。ただ、この社会には、家にも学校にも居場所がない子どもたちがあちこちにいる。事件をきっかけに子どもたちの居場所について考えた。
(榊原崇仁、中山洋子)
一時保護 受け入れ限界/家出背景に貧困の影
 今回の事件では、大阪府寝屋川市の中学1年、平田奈津美さん(13)と星野凌斗君(12)が犠牲になった。深夜、泊まる場所がなかったとみられる二人。だが、似た光景は珍しくない。
 「帰りたくない」
 今年2月、大阪市西成区の児童福祉施設「こどもの里」に高校生くらいの少女が駆け込んだ。午後10時すぎ。母親とうまくいかず、家を飛び出した。この施設を教えてくれる人がいて、やってきたという。
第三の場所必要
 館長の荘保共子さん(68)は「本当は身近な地域に、いつでもどんな子でも駆け込める場所があればいいんですが」と嘆息する。
 荘保さんは日雇い労働者たちの簡易宿泊所が並ぶ一角で約40年間、子どもたちを見守ってきた。開館時間は午後7時までとしているが、深夜まで開けている。貧困や虐待などで、学校から遠ざかった地域のこどもたちの逃げ場になっているからだ。年間に4~5人ほど「飛び込み」の子どもたちがいるという。
 地域の児童相談所に通報し、親子間の仲立ちを頼む場合も少なくない。「家に居場所がなく、学校にも行きづらい子どもたちのために第三の場所は必要。それを地域につくらなくては」
 厚生労働省によると、2013年度に児童相談所などが一時保護した件数は、全国で約33,300件に上る。10年前と比べて、1万件は増えている。
 04年に設立された全国初の子ども向けシェルター「カリヨン子どもの家」(東京)の石井花梨事務局長(32)は「都心部では10年以上前から、一時保護施設はいっぱいいっぱい。都内では布団を敷くスペースもなく、廊下や押し入れで寝ているほど」と話す。
 同シェルターは、行政の支援から漏れやすい15歳以上を対象に年間30人前後を受け入れている。
 深夜に出歩き、警察に補導される子どもの件数は減少傾向にある。だが石井さんは「昔は外で同年代の子どもたちとたまっていて、警察も見つけやすかった。最近では一人か二人で夜を過ごしている。かつての非行少年のコミュニティーもなくなっている」とみる。
危うい寝泊り
 その分、家出少女に寝泊りの場所を提示する「神待ち掲示板」など、スマホを通じて見ず知らずの大人とつながりやすく、危険が近づいているという。
 大阪市では来春にも、弁護士や児童福祉施設の関係者らが居場所のない子どもたちを受け入れるシェルターの開設を進めている。
 その運営母体であるNPO法人「子どもセンターゆっく」を近く設立する森本志磨子弁護士(43)は、これまで少年事件などを通じ、行き場のない子どもたちを見続けてきた。
 「とりわけ、貧しい家庭は地域との関係が希薄で、親戚付き合いもない。子どもにも相談相手がいない。焼け石に水でも、最後の受け皿は必要だ」
有料化で枠狭く
 今回のような事件が起きると、「行政は何をしていた」という声が上がる。
 その行政も、子どもの居場所づくりに目を向けてきた。例えば、国と地方自治体の連携事業の「放課後子供教室」がある。放課後の居場所になるように学校や児童館、公民館で年齢を問わず、体験学習などに参加できる機会を提供している。自治体レベルでは、公設民営のフリースペースを用意する場合もある。
 ただ、子どもに無償で遊び場を提供する「子どもの家」事業に取り組んできた大阪市は、昨年度に事業を廃止し、学童保育に一本化した。橋下徹市長は「保護者負担に違いがあるのは、補助金制度として問題」との理由で、有料の学童保育の方を残した。
 本年度から始まった国の子ども・子育て支援の新制度では、学童保育の対象を原則、小学1~3年から6年まで広げ、学童保育はどへの補助金も増やした。だが十代後半でも、障害があっても垣根なく引き受ける「こどもの里」への補助は以前の額には届かない。
 荘保さんは「学童保育は親が働くために子どもを預ける場所が必要という発想だ。お金を払って預かってもらう。お金を出せない子は行けない」と憤る。
中学以上視野に
 一方、大阪教育大の藤田大輔教授(学校安全論)は「行政主導で『場』を用意しても、利用するのは小学生以下というのが実態。中学生以上はほとんど使っていない」と指摘する。
 さらにNPO法人「全国こども福祉センター」の荒井和樹理事長は「児童相談所が介入するには、何らかの理由が必要になる。学校の先生は学外のことまでやる余裕がない」と話す。
 森本弁護士は「行政には限界がある。相談機関を増やしても、相談しなきゃいけないことだと、子ども自身が思っていない。顔見知りのスタッフが、何けなく耳にして『それたいへんなんちゃう』と支援につなげている」と言う。
親子の時間奪う
 家も学校も居づらい
一般的に子どもが深夜、街をさまよう背景には貧困問題が横たわっていると有識者らは口をそろえる。
 NPO法人「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」の赤石千衣子理事長によると、経済的に苦しい母子家庭は手狭な家に住みがちだという。「母親と折り合いが悪くなっても、顔をつきあわせないといけない。母親が連れてきた交際相手と距離を取りたくとも、居場所がない。そうして家を出ることを選択してしまう」
 千葉明徳短大の山野良一教授(児童福祉)は「経済的な貧困が親子の時間を奪い、寂しさを募らせた子どもが深夜徘徊や家出に走ってしまう」と説明する。
 「母子や父子家庭では、家計のために親は徹底して働くことを強いられる。特に母子家庭の場合、非正規労働が圧倒的。複数の仕事を抱えたり、実入りのよい早朝や深夜、土日の仕事に就いたりしている。代償になるのが親子の時間だ」
 両親がいる家庭でも、父親が失業中の場合は注意が必要という。「一般論になるが、男性にとって仕事はプライドにかかわる。さらに人のつながりの中心。それを失った状態だと、孤独感から虐待につながりやすく、子どもが家を飛び出す端緒になりかねない」
 有効な手だてを考えるのは難しいが、山野教授は「親のしつけ論に終始してはいけない。問題はもっと根深いのだから」と説く。
 「現実として家出してしまう子はいる。財源を考えると悩ましいが、逃げ込める場所は十分つくっておかないといけない。そうした場所を子どもたちにどう知ってもらうかも課題だ。ただ、親の養育力を上げない限り、根本的な解決にならない。働きながら子どもと向き合える時間を確保できるよう、児童扶養手当などを拡充させるべきだ」
名古屋にも保護・支援施設
 中部地方では、虐待などを受けて家に帰ることができない子どもを保護・支援するNPO法人として「子どもセンターパオ」(名古屋市東区)がある。問い合わせはパオ=052(931)4680=へ。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2015082502000133.html

だから、仕事と心中するな!

 『内外教育』2015年5月15日の「普通の教師が生きる学校 モンスター・ペアレント論を超えて」より、「だから、仕事と心中するな!」の引用。
大阪大学大学院教授 小野田正利
Point
①いつでも・どこでも・誰に対しても「24時間教師」では、疲れてしまいませんか?
②ポキッと心が折れてしまうような、しんどいこと、つらい時はいくらでもあるが、復元力を培おうでなかいか
③代わりの先生はいるよ。でも、あなたの代わりはいない。だから仕事と心中するな!
「教師の心が折れるとき」
 いきなりの衝撃的なタイトルに驚かれたかもしれない。私の主宰する新新・学校保護者関係研究会(通称:イチャモン研)の初期からメンバーの臨床心理士の井上麻紀さんが、今月末に出版する「教師の心が折れるとき-教員のメンタルヘルス 実態と予防・対処法」(大月書店、2015年)の帯に推薦文を「是非とも」と依頼されて引き受けたのだが、私は2つの案を提示した。①「代わりの先生はいるよ、でも、あなたの代わりはいない。だから仕事と心中するな!」②「代わりの先生はいるよ。でも、あなたの代わりはいない。だから心を身体を大切に!」-井上さんはためらわず、強烈なメッセージの「①で」と言った。それは病院の診察室で多くの倒れていく教師と出会い、ふたたび生気を取り戻して教壇に復帰させるプログラムを必死に創り出してきた立場からの、まっとうで切実な思いがあるからだろう。
 井上さんは全国8カ所にある公立学校共済組合の直営病院の一つである「近畿中央病院」(兵庫県伊丹市)の主任心理療法士であり、10年以上の長きにわたってメンタルヘルス(精神保健)相談や休職中の教員のための復帰支援プログラム(職場復帰トレーニング)遂行の中核を担ってきた、教師のこころの専門家である。彼女のところにやってくる教師の特徴は、何でも自分で抱え込んでしまって「できない」ということが言えず「頼む」「断る」ことが苦手だという。
 「仕事と心中はしない」は「第1章 メンタルヘルスケアの現場から見える教員たち」の最初に書かれている小学校教師の事例の中で、たった1回だけ出てくる言葉であるが、私にはズシンと響くものだった。そして教師(校長や教頭)としての仕事が続けられなくなった時に、職務を受け継ぐ代替要員は確保されるが「その教師自身の特質ある職業人として、家庭人として、そしてかけがえのない一人の人間としての代替はいないんだよ!」という意味が込められている良書と思ったから、即座に帯の推薦文が浮かんだのである。
心が折れる前に、曲がる方法もある
 連載86回(12年5月11日号)「保護者対応力向上のためのワークショップ」、第94回(同7月6日号)「先生が元気になる集い イン ○○」で紹介したように、学校保護者関係研究会は、全国各地の教育委員会や公的研究団体との共催で、研究成果の社会還元の一環として、メンバーの特技を生かした各種のワークショップのほかに「大喜利シンポジウム」も実施している。私がかつての三遊亭円楽さん(現在は桂歌丸さん)よろしく進行役となって「お題」を出し、数名のシンポジストにキーワードで回答してもらう方法である。会場から「お題」が出てこない場合もあるので、あらかじめ質問を2つ用意している。1問めは「保護者から教師に、時として浴びせられる激しい言葉のウラにあるものを読み取る術は?」で、2問めは今回のテーマと関わる「こころが折れないために、自分でできることは?」としている。これはメンタルヘルスの対策としては「セルフケア」という範疇に属する設問である。
 昨年2月26日に仙台市教育センターとの共催でおこなった際の「大喜利シンポジウム」で、野田正人さん(立命館大学教授 司法福祉学)が即興で「心は折れる。その前に曲がる」と書いた回答ボードを聴衆に見せたときに「なるほど!」と思わず膝を打った。
 《着眼点を変えてみることも必要です。心って折れるんですよ。ただポキッと折れるか、柳に風というかでは相当に違う。いかにしなやかで柔軟であるかも必要です。とくに若い教員は真面目すぎで、折れないかなって心配です。もう少し「ふざけたら」と思う。この回答は「自分一人じゃない」とか自分を客観的に見るという意味を、術として入れながら対処するということですが・・・折れちゃいけないというガチガチの思い込みが、かえって転んだときに大ケガをするんです。そういう時はすでに体が硬直状態とか緊張状態にあるんだから、折れる前に、もう少し曲がってもいいじゃないのかなぁ》と野田さんは軽口をたたいた。
 2010年以降に「折れない心をつくる○○」というキャッチコピーが出はじめ、それを表題にした書籍も多数出版されているが、そのいくつかは実はタイトルとは異なっている。例えば植西聰著「『折れない心』をつくるたった1つの習慣」(青春出版、11年)の「3章 無理にポジティブにならなくていい!」では、落ち込む・暗くなる自分の気持ちにふたをするのではなく「自分は今、悲しんでいるなあ」と客観的に自分の心を見つめることを提唱している。この野田さんのアドバイスもそのことを別の言葉で言い換えたものであるが、私も同感で、”心は折れることもあるものだ”という前提で、折れたときの回復力・復元力にポイントを置くこともが大事だと思う。
24時間教師をやめましょう!
 学校の教師は他の職種と比較してみると、個人差はあるにせよ、総体として真面目で模範的であることは明白だろう。また、いつも・どこでも教育者を貫くという「24時間教師」を演じている人が多い。
 キレてしまって不祥事を起こしたり、他人に迷惑をかけるような暴走をしてはいけないが、井上さんは暴走する前に「もっと自分の感情や気持ちに素直になろうではないか」と一貫して呼びかけている。《忙しい現場で仕事をするからこそ、自分の気持ちを大事にしましょう。・・・「こころは自由で」いいのです。「ムカつくなぁ」「こういう言い方する人、嫌いだなぁ」「早く終わってくれないかなぁ」など、お腹のなかでどんなことを感じてもオーケーです》(14ページ)
 井上さんの本には多くの事例(不幸にして倒れてしまった教職員)が掲載されているが、特に「第4章 メンタルヘルスを維持するために-予防から受診の判断まで」が、学校関係者に読んで欲しい部分である。ストレスのサイン、ストレスチェックの仕方、それらへの対応方法のほか、「不調を感じたら/不調を訴える職員が出たら」では、本人、あるいはまわりの同僚が、何をしたらよいかがわかりやすく具体的に示されている。
 なお、私がこの本をお勧めしたい理由はもう1つある。末尾に「付録 保護者対応のポイント」が簡潔に、16ページにわたって書かれているからである。井上さんのポイントは8つ。①敵と見なさない②「訴えには種類がある」と思いをめぐらせながら聞く③初期対応が大事④「本当は何を訴えたいのだろう?」と空想しながら聞く⑤こころは自由で⑥気持ちを短く伝える⑦目標・目的を共有しながら聞く⑧限界を設定する-。これらは一貫して「対応が難しくなるケース」が想定されている。
 例えば⑥は「あまりに相手の言葉がきついとき、ひたすら黙って聞くばかりではなく、自分の気持ちを短く伝えるのは有効です。『短く』がミソです。長々としゃべっては、その弁に怒りの矛先が向くことがあります。『そこまで言われると、キツイなぁ』『ちょっとわからなくなってきました』『よくわかる先生も呼びますね』(と、いったん席を外す)など、自分も相手もひと呼吸できる間をとれるといいですね」とアドバイスがある。
 ⑦は「対応困難な人の話は、それることも多いので、『今日は、○○についてお話に来られたのでしたね』と確認をはさみます。あまりやりすぎると、怒られることもあるので注意。終始うぇあかりにくかった話の場合、わかったふりはぜす、『今日は○○についてお聞きできました』『熱心に考えてくださっているのがわかりました』など、わかったことのみを伝えておくことも有効です。・・・わかりにくい話の時は、首をひねっていてもいいと思います。そして、わかったことのみを最後に伝えてお帰りいただくといいと思います」((155~165ページ)。

アクティブ・ラーニングについて

 『内外教育』の巻頭コラムより、「アクティブ・ラーニングについて」の引用。
青森大学長 崎谷康文
 アクティブ・ラーニングが、教育改革のキーワードとなってきた。大学のみならず、小・中・高等学校の学習指導要領についても、アクティブ・ラーニングなど学習・指導方法の改革が重要な要素になりそうである。理由は、大きく二つ。
 一つは、学ぶ者が主体的に学ぶことができれば、一方的な教え込みよりも教育の成果が大きからである。自ら学ぶ意欲が乏しいわが国の子どもには、グループでの話し合い、調べて考えて発表させ、また、体験的な活動を通じて、学びの面白さを感じさせ、知的好奇心を刺激することが有効である。
 もう一つは、予測困難な時代となり、答えのない問題に取り組むことができる専門的知識や汎用能力が必要であり、また、解決策を見つけるには協同作業が求められ、そのための表現力や協調性が必要となっている。このような能力を身に付けるため、アクティブ・ラーニングが重要である。
 わが青森大学も、アクティブ・ラーニングの必要性を痛感し、全学協働で教育方法の転換を進めているが、いくつか注意すべきことがある。
 知識量のみを問う「従来型の学力」では不十分で、旧来の考え方を改め、新しい時代にふさわしい教育に変えなければならないが、それが全てではない。基盤は、基礎的・基本的な事項の徹底による知識や技能である。従来の指導法の全否定をすてはならない。主体性、多様性、協働性さえ身に付けばよいんではない。知識偏重を脱することは、知識軽視ではない。アクティブ・ラーニングには本物の知識修得が伴わなければならない。
 アクティブ・ラーニングは、一般的、暫定的ではなく、継続して行い、授業外の活動につなげる必要がある。発表は一生懸命やったが、学び、考える習慣が備わらないのでは困る。
 アクティブ・ラーニングは、学力伸長の手段である。学生が何を得たか、成果をしっかり評価するとともに、人格形成にどこまで寄与できたかまで見極めていくことが、大学の重要な使命である。

いじめ対処、親の心得は 内容をメモ、学校に相談

 2015年8月21日の朝刊の生活欄より、引用。
 岩手県で中学二年生の男子生徒が、いじめを苦に自殺したとみられる問題は、同年代の子どものいる親たちに波紋を広げた。もし自分の子どもがいじめに遭ったらどう対応すればいいのか。子どもの自殺が増える二学期を前に、専門家に聞いた。
◆サインを見逃さない
 文部科学省が一九八五年から毎年実施している調査によると、二〇一三年度に認知された小、中、高校などのいじめは十八万五千八百六十件。全体では過去最多だった一二年度を約一万二千件下回った。中学や高校の件数は減ったものの、小学校では前年度より約千四百件増加した。
 「二学期は運動会や文化祭などの集団行動が多く、グループ内の人間関係がこじれやすい」。人間環境大(愛知県大府市)特任教授で、教育学が専門の折出健二さん(66)は指摘する。小学校高学年以上では夏休みに交友が広がり、お金を脅し取られるなどの被害に遭っている可能性もある。
 折出さんによると、子どもは自分から親に「いじめられている」とは言えないことが多い。「いつも話題にしていた友達の名前が会話に出ない」「お小遣いの要求が増える」などのサインに気付くことが大切だ。普段と様子が違ったら、子どもにまず心配していることを伝える。「人に助けを求めることは勇気がある証拠」と諭したり、親自身も人間関係で悩んだ経験を話したりすると、子どもは心を開きやすいという。
 では、いじめを把握したときの親の対応は-。いじめ問題に取り組む「全国webカウンセリング協議会」(東京都)理事長の安川雅史さん(49)は「つらかったね」と子どもに共感しつつ、親が冷静になることが重要という。「そんなことで逃げてどうするの!」「もっと強くなりなさい!」などの言葉は子どもを追い詰める。
 安川さんの勧める対策は、子どもの話をじっくりと聞き、内容は後でメモにまとめる。嫌がらせのメールや無料通信アプリLINE(ライン)などのやりとりがあれば保存する。家族間で解決しようとせず学校に相談する。言い争いを避けるため、加害者の親には直接連絡しない方が良い。
 その上で、担任教師に面談を申し入れ、学校にはなるべく両親一緒にきちっとした服装で出向く。いじめの証拠となるメモのコピーを持参。話し合いは教師に断った上でボイスレコーダー(音声記録装置)で保存する。教師には加害生徒への聞き取りを求め、休み時間も子どもの様子を注視するよう頼む。
◆無理に登校させない
 子どもが「学校に行きたくない」と訴え、いじめが原因と推測される場合には、親はどうするべきか。専門家は「学校を休ませて」と口をそろえる。
 不登校の電話相談に取り組む子ども教育支援センター(東京都)によると、二学期は親からのいじめ相談が増える。代表の木下貴博さん(53)は「子どもはいじめが怖くて学校に行けない。何があっても守るという気持ちを子どもに伝え、学校は休ませてあげてほしい」と話す。
 夏休み明けには、子どもの自殺が多いことが内閣府の調査でも裏付けられている。一九七二~二〇一三年に自殺した十八歳以下の一万八千四十八人のうち、九月一日は百三十一人と最多だった。
 折出さんは「学校を休みたいというのは、心理的に相当ダメージを受けている証拠。先々の心配より、まず子どもの安全を守ることが一番」と指摘する。

 (細川暁子)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/CK2015082102000211.html

入試前に大半「合格」 大阪・関大一高 中学側と調整


 毎日新聞 2015年08月20日に、「入試前に大半「合格」 大阪・関大一高 中学側と調整」という記事が載っていた。
 「関西大学第一高校」(大阪府吹田市)が今春の入試で、試験日の1カ月前に中学側と「受験相談」と称する事実上の入学者選抜を行い、中学での成績に基づき大半の合格者を内定した結果、内定者より79点も高い点数を試験で取ったのに不合格とされた受験生がいたことが分かった。「受験相談」の存在や結果は大半の受験生に知らされていなかった。大阪府は入試の選抜方法が不透明だとして同校を指導した。試験の前に生徒を早めに確保するこうした仕組みは全国の私立高校に広がっており、不公平な選抜や入試の形骸化につながるとして受験関係者の中から批判する声が上がっている。
高得点の不合格続出
 関大一高がホームページなどで公表した今春の募集概要によると、入試は筆記試験が国語、社会、数学、理科、英語各100点の計500点。これに内申点として音楽、美術、保健体育、技術・家庭各20点の計80点を加えた580点満点の試験で合否を決めると明記し「中学3年間の活動実績なども考慮する」としているが、「受験相談」については一切記載していない。
 しかし、複数の関係者や関大一高の内部資料によると、今年2月10日の筆記試験の約1カ月前、少なくとも数十校の中学の進路担当者が「受験相談」として決められた期日に関大一高を訪問し、受験生の内申点や中学でのテストの点数を提示。関大一高はそれを基に個々人の合否の見通しを中学側に伝えていた。ただし、多くの中学は「筆記試験まで勉強を続けさせる」などの理由で、受験生には受験相談の存在やその結果を明確に伝えなかったという。
 関大一高側の説明者向けの内部資料には「中学側に『受験相談でマル(内定)をもらえば確約ですか』と聞かれれば『筆記試験でよほどのことがない限り不合格になりません』と言ってください」などと記されていた。実際、受験相談で内定が出た119人は全員が筆記試験を経て合格。試験での最低点は男子で312点、女子で284点だった。
 一方、同校は主に試験の成績で合否を決める「当日枠」も設けており、当初はその定員を約50人と中学の進路担当者らに説明していた。しかし、受験相談での内定者が当初想定していた約100人から119人へと増えるなどしたため当日枠を削減。合格者は16人にとどまり、50人が不合格になった。合格者の最低点は男子で390点、女子で370点。不合格50人のうち47人は受験相談での内定者の合格最低点を上回り、女子では79点高い363点、男子では66点高い378点を取っても不合格とされていた。
 こうした経緯を疑問視した関大一高の関係者は筆記試験の前後に複数回、大阪府に指導を要請。大阪府私学・大学課は「募集定員や点数の逆転に不透明な部分があり、内部から不公平との指摘が出ている」として同校に改善を求めた。
 関大一高の橋本定樹校長は「中学からの要請もあり受験相談をしている。筆記試験の点数だけでなく中学での活動を考慮しているので、結果的に(合格最低点の)点差が広がってしまったが、分かりやすい制度にしたい」と話し、募集要項を変えるとしている。【藤田剛、大久保昂、田口雅士】

http://mainichi.jp/shimen/news/20150820ddm001100164000c.html

家に金がないから諦めさせるのか

 『内外教育』の巻頭コラムより、「家に金がないから諦めさせるのか」の引用。
文部科学省大臣官房総務課長 浅田和伸
 私が通った離島の中学にも部活動は三つあったが、運動神経抜群なのに「ユニフォームが買えない」という理由で入らない同級生がいた。その後、彼の親は自死したと聞く。部活動に何で高いユニフォームが必要か、今でも疑問に思う。だが、人のそう言って賛同してもらえた例がない。皆、本当の貧しさを分かっていないのではないか。
 中学校長時代、しょっちゅう切れて暴れる生徒がいた。ある時、大きなガラスを蹴り、割ってしまった。教員から指導された後、放課後に彼が一人で校長室に来て、部屋に入るなり土下座した。「自分で弁償するから母親には言わないでくれ」と、彼なりに母子家庭の母を思っての行動だった筈だ。結局、母親にはガラスの話はしなかった。先日、その彼が大学に進学したと聞いて、本当に嬉しかった。よく頑張ったと思う。
 「教育の機会均等」は公正な社会の土台だ。しかし、まだまだ不十分だ。三つだけ例を挙げる。
 一つ目は、私立大学医学部の学費の異常な高さ。普通のサラリーマン家庭ではほぼ無理だ。国公立もあるにはあるが、医師のように公的な性格の強い職業に就くのに、金持ちでないから国公立へ行け、それが無理なら諦めろというのは歪んでいる。
 二つ目は、塾や予備校の費用負担の重さ。私は「得意を伸ばす」ためなどに学校外に塾などの支援の場がたくさんあるのは良いことだと思うが、塾や予備校へ行かなければ上級学校に進学できないかのような状況は異常だ。週刊誌の東大合格者への取材を見ても、予備校に行っていないのはごく稀だ。こんな実態があるのに、入試や公教育の在り方が今のままでいいと言う人の気が知れない。
 三つ目は、児童養護施設出身者の進学率の低さも放っておけない。こういう子たちこそ、一生懸命頑張れば道が開けるという希望を持たせてやりたい。金の心配をせずに挑戦できるような支援の仕組みを作れないものか。
 私は「教育の機会均等」にこだわり続けたい。

教員試験 問題集丸写し

 2015年8月4日の朝刊より、「教員試験 問題集丸写し」の引用。
 熊本市教委の「求める教師像」ってないんかね?あるならそれに基づく試験問題を市教委が自分たちで作るでしょう。
 外注に出して、安上がりのことをしようとしているんじゃないのですか?人事のことを外注に出していいのですか???
熊本市 合否判定やり直し
 熊本市教育委員会は3日、2016年度の小学校教諭採用で、1次の筆記試験問題を作成した業者が全50問中29問を市販の問題集から無断引用していた、と発表した。市教委は「問題の内容自体は、教員の能力を測る上で適切」として、試験は成立したと判断。不公平にならないよう、引用を除く21問で合否判定をやり直し、30人を追加合格にした。
 試験は7月に実施し、213人がいったん合格。その後、引用に関する匿名の指摘を受け、市教委が東京の作成業者に問い合わせた結果、七賢出版(東京)の問題集を写していたことが判明した。市教委は業者に抗議。業者側は「担当者が不慣れで、多忙だった」と説明したという。
 市教委は従来、熊本県教委の作った問題を使い同じ日程で試験していたが、今年から「独自性を発揮する」として、オリジナルの問題に切り替えた。ただ、作成は業者に委託しており、市教委は「初めてでノウハウがなく、チェックが甘かった」と釈明している。

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