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練習 1日2時間で準V

 2016年1月21日の朝刊より、「練習 1日2時間で準V」の引用♪
勝利の法則に一石
 サッカーの全国高校選手権で、準優勝した国学院久我山(東京都杉並区)。毎日、厳しい練習を長時間こなしているのだろうと思いきや、平日2時間の練習が基本で週1日は必ず休むという。野球部なども全国レベルだが、練習時間は同じだ。実は、文部科学省が示す部活動の目安にも合っている。全国的にはまだまだ長時間の練習を重視する学校があるようだが、再考が必要かもしれない。
(三沢典丈、白名正和)
国学院久我山サッカー部の伝統
 国学院久我山の部活動は運動系、文科系合わせて40余りある。男子の活動は原則、週5日まで。全国レベルのサッカーと野球、ラグビー、バスケットボール、陸上は特例で週6日まで認められるが、週1日は休まなければならない。
 授業が7時間目までの日は、部活動は午後4時10分~6時10分の2時間。サッカー部は着替えを済ませ、6時半までに下校しなければならない。授業に集中するため、朝練は禁止。休日の活動は学校の許可が必要で原則、3時間までだ。
 時間制限は、1949年以来の伝統だという。今井寛人校長は「家族と夕食を共にし、学校生活について話し合ったり、勉強したりする時間が必要という理由で始まった」と語った。
 練習場所も限られる。グラウンドは野球部と半分ずつ分け合う。サッカー部はその半分をレギュラークラス約30人と、他の約170人に分かれて使う。普段の練習はパスが中心。週1日の休養日は、サッカー部と野球部が交代で麩ラウンド1面を使える日をつくるための苦肉の作でもある。
 今井校長は「部活と学習のバランスが取れないといけない」と語る。少なくない生徒が東京大や慶応大、早稲田大などに進学する。「コーチの要望通り練習環境を整えた結果、学習時間の確保に苦慮するサッカー強豪校もあるようだ。うちは限られた時間と施設の範囲内で可能な指導をお願いしている。準優勝という結果はコーチたちの努力のおかげでもある」
 では、国学院久我山の強さの秘密はどこにあるのか。
 サッカージャーナリストのの小澤一郎氏は、むしろ制限が選手強化につながっていると説く。「欧州の強豪クラブは1日2時間以上の練習をしないが、練習中は休むことなくボールに触って肉体に負担をかけ、時間内で球際の厳しさや戦う姿勢など『プレーの強度』を上げる。Jリーグのユースチームも採用しており、国学院久我山もこうした練習法を実践している」
 国学院久我山は、ボールコントロール、ポジショニング、状況判断を重視して練習している。選手たちは少ないタッチで正確なパスを出すよう心掛け、常に動き続けるという。
 小澤氏は、長時間、体を酷使する従来の練習法について、「子どもの体の成長を阻害してきた面があったのではないか」と指摘する。「しっかり休むことで、練習の成果が出ることが広く認識されつつある。現に、十分な睡眠の重要性を説く高校サッカーの指導者の下から、大型選手が輩出している」
 グラウンドの狭さもデメリットばかりではないという。「国学院久我山はボールを止める、蹴るという基礎を大事にし、細かいパスをつないで局面を打開する力を特化して鍛えた。創意工夫を重ねれば結果を出せると示したことは、似た練習環境を持つ多くの高校の希望になる」
十分な休養 本番で力
 実は、中学と高校の運動部の部活動の練習時間について、文科省が20年近く前に1つの目安を示している。「長くても平日2~3時間、休日3~4時間。中学は週2日以上、高校は週1日以上の休養日を設定する」。1997年に有識者会議が「運動部活動の在り方に関する調査研究報告」の中で例示した。
 最新の2013年の報告書には、こんなくだりがある。「厳しい練習とは、休養日なく練習したり、いたずらに長時間練習することとは異なる」。報告書の内容は、全国の教育委員会に伝えられ、それぞれが指針などを作る。
 では、部活動の実態はどうなのか。
長時間部活動も根強く残る
 文科省が01年、中高、各百校を対象にした調査では、平日の練習時間「2~3時間未満」が中学約46%、高校約50%だった。一方で、文科省の目安を超える3時間以上が1~2割あった。
 部活動における「勝利至上主義」が長時間の練習につながっていると問題視された時期もあったが、いつの間にか声が上がらなくなり、調査が途絶えたらしい。文科省スポーツ庁担当者は「その後、なぜ、調査をしなかったのか、理由は古い話なので分からない」と話す。
 こちらも少々前になるが、ベネッセ教育総合研究所も二度、生徒約1万人を対象に聞き取りをしている。中学は「1日3時間以上の練習」が04年は27.7%だったが、09年は43%に上昇。高校もその5年の間に、27.7%から39.1%に上がっている。
 部活動に詳しい名古屋大の内田良准教授(教育社会学)は、一定数の学校でいまも長時間の練習が行われており、「文科省の目安は有名無実化しているといえる」と指摘する。
 そんな中、中学の部活動で朝練をやめる方向性を示したのが長野県教委だ。14年2月にまとめた「県中学生期のスポーツ活動指針」に、「朝の運動部活動は原則として行わない」と明示。「平日に1日、土日に1日の休養日を設定する」とも示した。
 県の調べでは昨年3月時点で、県内の公立中学校187校のうち90%以上が、部活動の平日と土日の休養日を設定した。朝練は約83%が禁止または時間を短縮した。県教委の担当者は「以前はほとんどの学校で朝練をやっていたことを考えると、趣旨は浸透している」と説明する。
 長野のケースでは、全国平均未満の自宅での勉強時間や睡眠時間を増やそうとする意図があった。内田氏は「長野はあくまで特別な例」だと言う。「地方大会や全国大会で勝ち上がるため、厳しい練習をたくさんやろうという考えがいまも一般的だ。勝利を目指すことを否定しないが、練習が長ければいいというものではない」
 また、部活動は自由参加なのに、少なくない中学で、参加を半ば強制する雰囲気があるという問題もあるという。
 そんな状況に、教師も反発する。強制的に顧問をさせられていると、教師の一部がネット上で昨年末から「顧問制度は違法」という署名活動を始め、約13,400人の署名が集まっている。部活動で休めず、健康を害したという教師もいる。
 内田氏は「部活動は生徒も教師も自由に参加するべきで、部活以外にやりたいことがあればそちらに時間を割けばよい。強制状態の部活が長時間化している現状は、生徒にとっても教師にとっても大きな負担だ」と、改善を求める。
①全国高校サッカーに出場した国学院久我山イレブン
②大声援を送る応援スタンド
③決勝戦に向け練習で汗を流す選手
④練習後、自校のグラウンドでエンジンを組んで「久我山讃歌」をうたい、士気を高める約200人の全部員

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ニュートラルに受け止めることも必要

 『内外教育』2015年12月4日の「普通の教師が活きる学校 モンスター・ペアレント論を超えて」より、「ニュートラルに受け止めることも必要」の引用。
・小野田正利(大阪大学大学院教授)
Point
①要求には「要望」「苦情」「無理難題」の3段階があるが、その前には単なる「お尋ね」や「指摘」がある
②保護者対応トラブルに日々さらされていると、身構えて、ワンランク上で受け止める傾向が進む
③冷静になり、普通に応答しようではないか
「身構える」から始まるトラブル
 保護者や地域住民から学校にかかってくる電話や問い合わせに、教職員が思わず「身構えて」しまうことが多くなった。そのような状況になった原因の一つに、保護者対応トラブルが深刻になっていることを私がかなり早期から指摘し、教職員に「意識化」させたことも関係しているかもしれない。とはいえ、実態として、保護者との関係づくりで困難さを抱えたり、学校の近隣住民との間でのトラブルが増大したりしている具体的な事実でがあることも、また確かである。
 しかし、最初の段階での「この身構え」が逆に、他意のない善意の関係者の神経を逆なでして、壁を作り、いら立たせ、むしろそこからトラブルになっていくことも多くあるのではないかと思う。保護者や住民は、単なる”問い合わせ”や”簡単な情報の提供”をしただけなのに、それを受け止める側(学校の教職員)が「やっかいな問題が持ち込まれた」と感じたり「だから教師は何をしろというのか」という感覚で対応したりしてしまう。今回はその「身構え」が、誰も望まない不必要なトラブルや不信感を生み出したりしてはいないか、という問題提起をしたい。
 私はかねて、相手を「モンスター」と認識するのではなく、その行為の当否や要求の中身をもとに議論しようではないかと問い続けてきた。学校は子どもたちの発達を保障する場である以上、そこに保護者等からのさまざまな要求が出されてくることは当然だ。そしてその要求を「要望」「苦情」「無理難題=イチャモン」の3段階に分けて理解しようと言い続けてきた。
 「要望」は、保護者などの要求に正当性があり、それゆえ教師や学校がきちっと向き合い対応すべきものである。次の「苦情」は”おれは果たして学校がやることかな?”といくぶん疑問であるが”それでもしかがたない。まあやるか”、という類いのものである。例えば中学校や高校の現場には時折こんな電話がかかってくる。「お前の学校の生徒がコンビニの前でたむろしている。営業妨害になるから注意しに来てくれ」と。この場合、学校外まで出かけていって、生徒たちを注意指導するのが教師の仕事であるかは疑問だが、それでも”うちの生徒が迷惑をかけているのだったら行かざるを得ないか”-それが「苦情」である。
 最後の「無理難題」は、当事者にとってどうにもならないような理不尽な要求のことで、関西地方ではこれを「イチャモン」と言ったりする。例えば小学校の現場では時折「うちの子どもに、女性の担任は合わないから、担任を代えろ!」という要求がされる。そうは言うものの、小学校の先生の6~7割は女性だし、決まっている担任を途中で変更することはしてはいけない。この場合はやはり、受け入れることは困難である。
「お尋ね」「指摘」「伝えておく」
 教師に限らず、いまの時代は自らの職業遂行にあたって、予期せぬ内容の問い合わせがあったり、とげとげしい物言いがされると「あっ、これはクレーム=苦情≒やっかいなものだ」と受け止める傾向は強くなっている。民間会社勤務の人たちの会話でも「苦情・クレームが多くて困っちゃうよ」という言い方をよくするようになった。しかし、少し冷静になって、その内容を受け止めていると、それほどのこともない「単なる指摘」やちょっと聞きたいという「お尋ね」や、感知しあことを一応は学校に「伝えておく」といった内容にすぎないことも、また多くあるように思う。
 例えば、「担任の先生ですか?ウチの子が学校からプリントをもらってきたのですが、お友達の○○ちゃんに比べて、1枚足りないような気がするんですが・・・」と、夕刻に学校に電話がかかってくる。ここで、普段から保護者対応に苦労し”何かあったら大変”と、保護者からの問い合わせに身構える傾向が強いと、「私が配り忘れたミスの指摘だ」と思い始め、ついつい「確かに配布したんですけど」と、まず”自分には非がない”という防衛的な言葉が口をついて出てくることが多い。sだらに、「もう一度、ランドセルの中をお確かめください」と、やや紋切り型で追い打ちをかける。ここで保護者は少しカチンときて「探しても見つからなかったから訊いているんですけど」という、ややトゲがある会話へと発展する。
 これに対して、多少は冷静に受け止める余裕があれば「お母さん、ちょっと教室に行った調べてきますね。数分後に、こちらからおかけしますから」と電話をいったん切る。教室に行ってみると、案の定、その子の机の引き出しに当該プリントが1枚残っていた。「お母さん、机の中にありました。で、どうしましょう?お届けしましょうか?内容は数日遅れても問題のないものですが・・・」。すると「まぁ先生、わざわざすみませんねぇ。ウチの子そそっかしくて・・・。でしたら来週月曜に、ちゃんと持って帰るように言いますから。ありがとうございました」-で終わるだけの話。
 「お前のところの中学生が学生服のまま、公園で20人ばかり集まっていたぞ」と近隣住民からの電話もある。これまた、普段から苦情に悩まされていると「また、厭な苦情か注意しに行けっていう意味か!ただでさえ今は忙しいのに」ととらえて、ついついつっけんどんな対応の言葉が出てきやすい。それは相手にも伝わる。「何を言いだすんだ。オレはただ”集まってた”と教えてやっただけなのに、なんでそんな言い方で返すんだ」と、もめ始めるような不穏な雰囲気になる。「仲良くサッカーをやっていたけどな。せめて学生服やなくて、家の帰って着替えてからしろや、服が汚れるから、と注意しておいた方がいいぞ」・・・という程度の単純な話。「そんなことで、いちいち電話かけてくるなよ」と思うだろうが、それは住民の親切心から発しているだけのことだ。
ワンランクアップし受け止める傾向
 「要望」→「苦情」→「無理難題」というステップがあるが、この「要望」以前の段階に、こういった単なる「お尋ね」「指摘」「ひとこと伝えておく」というものが実は多くある。しかし、教職員は、文字通り受け取らずに、ワンランクずつ、時には2ランクもアップしたものとして対応する傾向が、最近の学校には多くなったように思われる。「質問として単純に尋ねたい」「ひとこと言っておくという指摘」を「やっかいな苦情・クレーム」とsちえ受け取ってしまう。
 単なる「お尋ね」を「クレーム」と受け止められているのではないかと感じるのは、普通の会話なのに、教師が何かと「すみません」を乱発することにある。「責めているつもりはない」のに「問いただしているように誤解されている」のではないかと、不安をかきたてられる。「自分はやっかいな親でもモンスターでもない」「単に訊いただけ」なのにあんな言い方をされると、構えている感じで嫌な思いをしたと語る保護者が多くなった。「壁を作られている」感じだ。「普通に話したい」のに、保護者からの電話に怖がっている様子を感じとると、それ以上話せなくなってしまうと、多くの普通の保護者などは思っている。
 また、電話で内容を受け取った窓口の教職員が、勝手にそれを増幅して「○○というお電話がありました」で済むようなことなのに、「クレーム電話でした」という余計なひとことを加えたために、それを受け取った当該教師が「身構えて」電話をかけ直す。そこでまた不必要なぎくしゃくした関係が生まれることもある。
 少し肩の力を抜いて、ニュートラルに応答しようではないか。「怒っているのか」それとも「普通に尋ねてきただけなのか」は語調で分かるだろうし、必要ならば「お急ぎですか?」と確認して「後で連絡します(させます)」と言うことで、教職員が自分のペース(ニュートラルな受け止め)を取り戻すことができるだろう。

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