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<出口求めて 非行に走った17歳と家族の証言>(2)少年の反発

 2016年7月28日の朝刊より、「<出口求めて 非行に走った17歳と家族の証言>(2)少年の反発」の引用。誰でも、自分を認めてほしいと思っているんじゃないのかな?!
◆僕を認めてほしかった
 僕が思う自分の転機は、小学四年生のころ。ちょっといたずらしてやろうと、友達のペンや消しゴムを隠したことがきっかけで、クラスメート全員から冷たい目で見られ、無視されるようになりました。休み時間もみんながドッジボールをしているときに、僕は教室に残って、一人で好きでもない本を読んで寂しさをまぎらわしていた。
 みんなの気を引こうと、同級生のものを盗んだり、暴力をふるったり、先生に反抗したりするようになりました。問題行動で先生にも親にも毎日のように叱られたけど「友達に無視されてクラスに居場所がない」なんて言えなかった。だって、カッコ悪いし恥ずかしいじゃないですか。
 昔から母親の存在は大きかったと思う。「お兄ちゃんやお姉ちゃんはこうなのに、なんであなたは」って出来の悪さを叱られ続けた。自分は息子と思われていない、と思ったこともあった。母親の言うことは気にしてしまうし、ずっと支配されてきたと思います。
 中学校に入って、力のある不良の先輩と付き合い、優越感に浸っていました。コンビニでたばこを盗んだら、先輩が「おまえやるな」と。初めて自分が認められた気分になり、先輩が「バイクが欲しい」と言えば、盗みに行った。小学校の時のトラウマ(心的外傷)から周囲に無視されることが何より怖かったし、先輩と付き合っていくうちに法に触れることも抵抗がなくなっていった。
 不良仲間といる時が一番楽しかったんです。母親にうるさく言われるのが嫌で、家にいたくなかった。外を遊び回り、でも中学生でお金もないから、窃盗などを繰り返して。少年院にいる間は反省よりも「塀の外に出たい」という気持ちの方が大きかった。母親がたくさん手紙を送ってくれたけど、僕のことを責める言葉ばかりで読むのがつらかった。
 そんなとき、母親がサポートをお願いしたNPO法人「再非行防止サポートセンター愛知」(再サポ愛知)のスタッフの方たちが面会に来てくれるようになり、中には少年院出院者の方もいて「少年院を出ていても、こんなカッコイイことしている人がいるんだ」と希望を感じた。
 出院してからも親と何度か衝突したし、頭に血が上って手を出してしまったことも。でも、再サポの方に間に入ってもらい、以前よりも冷静に母親や自分のことを見ることができるようになったのかなとは思います。母親とのけんかの回数も、格段に減りました。
 保護観察所にパチンコ店への出入りは禁止されているんですが、この前、友達に誘われたんです。でも、店の前まで行って、「やっぱり別の店で待ってるわ」って断りました。その時は親というよりも、再サポの人たちの顔が浮かび、自分の更生に期待してくれている人がいるのに、ここで流されるのは、自分、カッコ悪いなと、思ったから。
     ◇
 母親の過干渉が非行をエスカレートさせたのか、それとも少年に自制心がなさすぎたのか。次に聞いた父親からは孫を溺愛した亡き祖母の存在が浮上する。
 (取材・構成、芳賀美幸)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/201607/CK2016072802000180.html
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<出口求めて 非行に走った17歳と家族の証言>(1)母(50代)の格闘

 2016年7月27日の朝刊より、「<出口求めて 非行に走った17歳と家族の証言>(1)母(50代)の格闘」の引用。
 母親から本紙編集局に届いた一通の手紙。そこには、少年院にいる次男の更生を願いながら、子育ての後悔、将来への不安がつづられていた。少年(17)は二年前、中学三年の夏休みを機に不良仲間との非行、家庭内暴力がエスカレート。窃盗で逮捕され今年の春、出院した。一見して「普通の家庭」で育った少年が非行に走ったのはなぜか、今後どう更生へ向かうのか。家族、本人、そして支援者それぞれの視点から考えたい。
◆世の中に出せる子に

 十七歳の次男が少年院に入ったのは、高校一年の時です。非行仲間と窃盗などを繰り返し、家にはほとんど帰らない。たまに帰れば親子げんか。私に手を上げ、顔や腕に青あざができました。逮捕されて少年院に入ることになった時は、正直ほっとしました。
 うちは三人きょうだいで、大手企業に勤めている長女と医者の長男、次男です。長男の十二歳下の次男は小学校の頃からやんちゃ。学校で同級生のものを盗んだり、暴力を振るったり。その度に、私はご迷惑をかけた家におわびにいきました。
 非行は中学三年の夏休みごろから。野球部の部活が終わり、友達は受験勉強で頑張っているとき。成績が悪い次男は取り残された気分になったのだと思います。勉強ができた兄や、ずっと音楽一筋だった姉と違い、勉強もできず夢中になれるものがなかったので。
 家にこもって、一日中スマートフォンでゲームざんまい。一カ月の携帯料金が五万円を超えるようになり、叱ると反発して家を飛び出し、友人の家を泊まり歩くように。家の金を持ち出すだけでなく、万引や自販機泥棒を繰り返して、その度にまた私はおわびに駆け回りました。深夜のパチンコ店で清掃のパートをして稼いだお金で、被害弁償に追われました。仕事が終わって、深夜の街を次男が行きそうなところを朝まで捜し回ったことが何度もありました。
 たまに家に帰ると親子げんかになって、キレた次男に暴力を振るわれ、もう私では手に負えないと感じていました。高校にも通わず、同じ高校の子を見かけると、「なんで次男はこんなことに」と涙が出ました。次男を殺して自分も死のうと思ったこともありました。
 十一カ月の少年院生活。きっと見違えるように変わっている、そう思っていました。少年院で面会した時に「しっかり勉強していい大学に入り、親に迷惑をかけた分だけ恩返ししたい」って話していたんですよ。
 だけど現実は…。勉強はおろか、食事や風呂もいいかげんに、スマホをいじりベッドでゴロゴロしている生活に逆戻り。「そんな暇があったら、さっさと働いて、親が弁償した金を返せ!」「好きなことばかりして、やっていけるほど世の中甘くない!」と、叱り飛ばしました。スマホを取り上げて逆に、手を上げられたこともありました。
 昔の非行仲間とは距離を置いているようなので、窃盗などの法に触れることはしていません。でも、だらしない性格が目に余ります。私は、たとえ殴られてあざができようと、親の責任として、この子を世の中に出せる子にしないといけないと必死です。
      ◇
 親の心子知らず、なのか。しかし、少年から聞いた「非行の原因」は、意外なことに親さえ知らない小学校での出来事にあった。
 (取材・構成、芳賀美幸)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/201607/CK2016072702000193.html

ポケモンGO 思いやりもゲットだぜ

 2016年7月23日の朝刊の社説欄より、「ポケモンGO 思いやりもゲットだぜ」の引用!
 「歩きスマホ」が心配ですよね!
 世界で大ブームのスマートフォン用ゲーム「ポケモンGO(ゴー)」が日本で配信を始めた。街中を移動しながら遊ぶ点が新しいが事故も心配である。それにもまして他者への配慮が必要だ。
 「ポケモン、ゲットだぜ」-利用初日から日本のあちこちで、原作を元にしたアニメ「ポケットモンスター」に登場する、この決めぜりふがこだましたことだろう。
 たかがゲームである。されど、すでに利用が始まった三十カ国以上では見過ごすことができないほどの社会現象となっている。米国では開始から一週間で利用者が六千五百万人を超える爆発的なヒットとなる一方、歩きスマホに夢中になりすぎて崖から転落したり、強盗に遭うなどの事件も起きた。
 ほかにも原発の敷地内や地雷原など立ち入り禁止の場所や、ホロコースト博物館といった、およそゲームに興じる場でないところ、民家近くや私有地に利用者が入り込む例が後を絶たない。
 それはスマホの画面を見ながら街のあちこちを歩き回り、ポケモンを探し出すためだ。人気の秘密はスマホの位置情報機能や、現実の映像にアニメ画像などを合成できる拡張現実(AR)といわれる技術を活用し、まるで目の前にポケモンが出現するような感覚が味わえる点にある。
 これまで拡張現実といえば、北欧家具大手がカタログ商品の家具を自宅の部屋に置くイメージ画像を提供するなど、ごく一部にしか生かされてこなかったのである。
 「ポケモンGO」は米国でレストランなどの集客手段として活用されているほか、意図せざる効果として、引きこもりがちな若者らの運動促進やうつ病患者らのメンタルヘルス改善を期待する声も聞かれる。
 五年後、十年後に振り返ってみて、このスマホ向けゲームは、期待されたほど普及してこなかった拡張現実の転機となっているかもしれない。あるいは可能性を広げたことになるかもしれない。
 それはひとえに新しいゲームの利用者が安全に楽しみ、また他者に迷惑を及ぼすことがないかにかかっている。
 政府や学校関係者が警告するのは、歩きスマホや自転車、自動車運転中の禁止、駅や水辺、崖付近での利用禁止、病院や宗教施設での自粛、混雑場所での注意、個人情報の管理などである。事業者側に、安全やマナー向上への努力義務があるのはいうまでもない。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016072302000149.html

国立教育政策研究所 生徒指導リーフ

 国立教育政策研究所生徒指導・進路指導研究センターでは、平成24年より「生徒指導リーフ」シリーズを新たに発行しています。
 生徒指導に関して、
・みんなが理解しているようでいながら、実は十分に説明されてはこなかった事柄
・いざ実践をと思ったときに、間違っていないか不安になりやすい疑問点
・役に立つと考えて行っているにもかかわらず、成果が上がらなかったり、弊害の大きかったりする「似て非なる実践」の問題点
・きちんとした定義や、きちんとした評価が知りたい、新しい概念や手法
・今、学校現場が知っておきたい話題
などにスポットを当てピンポイントで解説や提案を行う新しい形の生徒指導資料です。
 白黒コピーでも見やすい配色になっていますので、各種研修会等で活用いただけます。

http://www.nier.go.jp/shido/leaf/

QA解説「特別の教科 道徳」の授業づくり(14)「道徳の評価」

 明治図書より、Friday, July 15, 2016のメールの引用。
「特別の教科 道徳」の評価
B先生
 教科になるということで、当然のことながら評価のことが気になります。文部科学省の評価に関する会議「道徳教育に係る評価等の在り方に関する専門家会議」の調整も難航しているようです。評価の在り方について、具体的に教えてください。

加藤先生からのアドバイス
 人の道徳性を、同じ人間が評価できるのかという議論はかねてよりあります。たしかにできないでしょう。できるとしたらすべてを見通すことができる神様でしょう。しかし、人は神様になることはできませんし、なるべきでもありません。人は人です。つまり、人の人に対する評価は、対等な関係で行われることが基本です。
 国語や算数ですと、学習内容をきちんと習得することができたかどうかを評価できますから、指導者が学習者に対して一定の評価基準をもとに「判定」くだすことができます。しかし、道徳では指導者が教えたことがゴールではないため、どこを基準に「判定」をくだせばいいのかわかりにくいのです。考えられる道徳における評価は、次の4点です。
1 授業評価
2 形成的評価
3 自己評価
4 相互評価

解説
「1 授業評価」と「2 形成的評価」は指導者が行います
 実際の授業場面で考えていきましょう。
 低学年に「かぼちゃのつる」という教材がありますね。わがまま勝手をしたかぼちゃはつるを伸ばし放題に伸ばして、結局は車にひかれて切れてしまうという話です。ねらいとする内容項目は「健康や安全に気を付け、物や金銭を大切にし、身の回りを整え、わがままをしないで、規則正しい生活をする」というものです。ねらいも同じ文言が使われることが多いですが、それではよくわからないので、具体的に次のようにします。
①わがままをしないということは、ただ訳もなく我慢をするということではなく、自分や相手のことを考えて前向きに気持ちをコントロールすることだということに気づく。
②そのような前向きなコントロールができると、結局は自分も周囲も好きなことを気持ちよくできるということがわかる。
③自分で自分を前向きにコントロールして、気持ちよく過ごしていこうとする。

 このように、本時のねらいを具体的に複数表記してみると、本時の流れも明確になりますし、評価もわかりやすくなります。つまり、

①わがままをしないということは、ただ訳もなく我慢をするということではなく、自分や相手のことを考えて前向きに気持ちをコントロールすることだということに気づくことができたか。
②そのような前向きなコントロールができると、結局は自分も周囲も好きなことを気持ちよくできるということがわかったか。
③自分で自分を前向きにコントロールして、気持ちよく過ごしていこうとする態度が見られたか。
をそれぞれ評価してやればいいのです。

 ①と②は授業中の子どもたちの意識の変容を把握しておけば簡単にできます。
 ③は授業後の意識の高揚と生活の様子を観察していけばよいのです。
 例えば、授業の中で次のような気づきをして、道徳ノートに書いてきたHさんという子がいます。

 今日は、「のびのび生きるというのはどういうことか」について考えました。
 さいしょはただ自分の生活しているあいだによいことをすすめていくだけだと思っていました。でも、どうとくのじゅぎょうをして、のびのび生きるのもいいけれど、人のことも考えて、自分のためにする・しないを考えるということがわかりました。
 これからも、「のびのび」を考えて、よりよいまい日にしていきたいです。

 このような、「のびのび」生きることのとらえ方の質的変容がなされたら、それを肯定的な文章でまとめてあげればよいわけです。「Hさんは、授業中に『のびのび生きる』というテーマで深く考え、ただ好き勝手にのびのびするのではなく、人のことを考えて自分のすること、すべきでないことを自分で判断することが大切だということに気づくことができました」このような、Hさんだけのコメントをしてあげることが、道徳における所見ということになりはしないでしょうか。そして、そのような評価は、具体的なねらい設定と、それをすくい上げる道徳ノートを使うことによって可能となります。
 「3 自己評価」と「4 相互評価」については、また今度お伝えします。

* ねらいを設定するときに、なるべく具体的に複数で書くようにする。
* ねらいの項目一つ一つに対応する形で、そのねらいが達成できたかどうかの評価を行う。
* 達成するための手立てが有効であったかどうかの授業評価も併せて行う。

加藤 宣行(かとう のぶゆき)
 東京生まれ。神奈川県津久井地区公立小学校教諭を経て、現在、筑波大学附属小学校(道徳部)教諭。筑波大学・淑徳大学講師。

切実感のある題材で実社会で活きる力を育てよう!

 2016/7/1の明治図書からのメール「「パフォーマンス評価」の効果を考える」の引用。
 授業で教えたことが、実社会で活きる力となるよう指導したいと、多くの教師は考えている。特に、技術・家庭科は「進んで生活を工夫し創造する能力と実践的な態度」を育てる目標をもつ教科であることから、「実社会で活きる力を育てたい」「実践力を育てたい」との願いは切実で、これまでにも、様々な指導法を工夫してきた。
 ここでは、その中から、学んだ知識や技術を活用して、生徒の実生活に近い切実な課題を解決する経験をさせるための住生活の題材「私は住まいのコーディネータ」における授業を紹介し、「パフォーマンス評価」の効果について考えてみたい。
1 「パフォーマンス評価」「パフォーマンス課題」をどう設定したか
 まず、題材を貫く問い「『安全で快適な住まい』をどう実現するか」を設定し、生徒に提示した。この「問い」は、題材全体を通して考えを深めさせたいテーマであり、題材の目標の土台となる考え方でもある。この問いを追求していくことで、生徒は実社会とのつながりを感じながら学習することができると考えている。
 また、実社会で活きる力が高まったかを把握する方法として、「パフォーマンス評価」に着目した。「パフォーマンス評価」では、様々な知識・技能を総合して使いこなすことを求める「パフォーマンス課題」と、評価指針である「ルーブリック」を用いて評価を行う。
 本題材で用いたパフォーマンス課題を次に示す。
 中学校一年生の未来さんは、父、母、弟(3歳)、本人の4人家族です。   
 未来さんは、技術・家庭科で安全な住まい方や、快適な住まい方について学んだので、自分の家をより安全で快適な住まいとするためには何が必要なのか、見直してみました。そして、見つけた問題点に対して住まいの安全対策を家族の人に提案し、改善できるところは改善していこうと思いました。    
 あなたが未来さんなら、見つけた問題点をどのように解決しますか。これまでの授業で学んだ知識や技術を活用して解決してみましょう。
*その他、未来さんの家の鳥瞰図提示
 この「パフォーマンス課題」から逆向きに指導内容を再検討し、「パフォーマンス課題」の学習時には、課題解決に必要な知識・技能をすべて終了させておくように授業を設計した。そして、5時間目には「パフォーマンス課題」を解決する時間を設け、学んだことを家庭生活で実践しようとする意欲や態度につなげたいと考えた。
 なお、次に本題材の「指導計画と評価規準」を掲載しているので、ご参照いただきたい。
2 見られる効果は何か、課題は何か
 「パフォーマンス課題」の導入効果として挙げられるのは、①ぶつ切りになりがちな1時間1時間の授業をつなぎ、ストーリー性のある題材構成ができること、②課題を解決する場面を設けることで、学習した知識・技術が活用できるということを生徒が実感すること、③自分の生活を見つめ、よりよい生活を目指したいと思う生徒が増えることである。
 課題として残っているのは、ルーブリック作成(教師用・生徒用)の難しさである。課題解決時の評価指標としての妥当性を高めることはもちろん、生徒が客観的に自分自身を振り返りつつ、実践意欲へつなぐことのできるルーブリックとはどのようなものなのか、今後も検討を続けていきたいと考えている。
3 生活における「自立と共生」の力をはぐくむために
 本題材は、幼児など異年齢で構成される家族が、安心して快適に生活するための住まいの在り方について学習をするものであるが、この学習の根底には、生活における「自立と共生」の視点が隠されている。つまり、本教科で育成したい最終的な能力は、家族や衣食住を中心とした生活の「自立と共生」の力なのである。
 家庭科教育を通して、生徒たちが自分の家庭生活を見つめ、家族や高齢者等地域の人々やモノ、自然や環境とのかかわり方を考えながら、自ら家庭生活を工夫していくことが「実社会で活きる力」につながるし、このことが「自立と共生」の力をはぐくむと確信している。
 これからも、授業を通して、主体的に家庭生活を工夫できる生徒を育てていきたい。
*山口 美紀(やまぐち みき)
 1965年、佐賀県佐賀市生まれ。佐賀大学教育部学部附属中学校教諭。1987年4月より、中学校技術・家庭科家庭分野の教諭となる。1998年、佐賀県産業教育研修の一環として「家族と住まい」をテーマに佐賀大学で研修を行う。2010年4月より、現職。

待機児童対策 子育てどう支えるのか

 2016年7月8日の朝刊の社説より、「待機児童対策 子育てどう支えるのか」の引用。
 待機児童の解消に保育所の増設は待ったなしだが、保育士や用地の不足などで難航している。保育士が意欲を持てる待遇改善などに各党は競い合ってほしい。
 厚生労働省の集計では、二〇一五年四月時点の待機児童数は全国で二万三千百六十七人。前年の二万一千三百七十一人から五年ぶりに増えた。このほか国の基準に満たない認可外施設に入るなどした「潜在的待機児童」が六万人と数えられる。親たちが理不尽な「保活」に苦しまないよう、支援をどう充実させるのか。
 各党公約を見ると、自民は保育施設を来年度末までに五十万人分増やすと明記。公明は小規模保育の拡充などで対応するとする。
 しかし、保育士不足で保育所を開園できないケースが相次ぐ。保育士の給与は保護者から徴収する保育料と、それに加算される公的な補助金によってまかなわれるが、全職種平均に比べて月額十一万円も低い。官民格差も大きい。保育料は公定価格で決まっているため、給与を引き上げるためには補助金を投入するしかない。
 自公両党は保育士の待遇改善を掲げ、安倍政権が参院選前にまとめた「一億総活躍プラン」は、来年度から給与を月平均で六千円、ベテランには最大で月四万円引き上げる方針を打ち出した。
 一方、野党四党の公約は、「保育の質の向上と拡充」「保育士の待遇の大幅改善」を掲げる。民進、共産、社民の三党は、保育士の賃金の上げ幅を月平均五万円とし、実行のためには年二千八百億円余の予算が必要と見積もる。
 保育士の離職を防ぎ、資格を持つ人に意欲を持ってもらえるレベルまで引き上げることが大切だ。優先度を上げてでも待遇改善のための財源は確保すべきだ。
 若い世帯では共働きが主流になった。安心して子どもを預けられるよう、保育士の配置や施設面で国の基準を満たす認可保育所を整えることは行政の責務である。
 だが政府は今春、国の基準よりも手厚く保育士を配置している自治体に基準緩和を求めた。子どもを入所定員を超えて受け入れる場合や、延長保育のための職員は無資格者もよいとする。親たちのニーズに逆行だ。保育の質や安全を軽んじてはならない。
 都市部では子どもの声が騒音とされて近隣住民と摩擦が起き、保育所を開設できない問題も起きている。地域と調和させつつ、どう保育所を増やすのかを考えたい。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016070802000141.html
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ニャン太郎

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