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いま、子どもたちの駆け込み寺は? 大阪中1殺害事件

 事件が起きると犯人がいかに悪人かというよう報道ばかりだ。しかし、中1が家に帰らないということはどうなの???家庭は何をやっているの?そんな点も明らかにしてもいいかと思う・・・。
 2015年8月25日の朝刊より、「孤立する子ども 居場所は?」の引用。
家も学校も居づらい
 大阪府の中学1年女子生徒が殺害・遺棄され、ともに行動していた男子生徒も遺体で見つかった事件。事件に巻き込まれる前から、女子生徒は野宿用に「簡易テント」を持っていたという。なにが13歳の少女を野宿へと向かわせたのか。まだ明らかになっていない。ただ、この社会には、家にも学校にも居場所がない子どもたちがあちこちにいる。事件をきっかけに子どもたちの居場所について考えた。
(榊原崇仁、中山洋子)
一時保護 受け入れ限界/家出背景に貧困の影
 今回の事件では、大阪府寝屋川市の中学1年、平田奈津美さん(13)と星野凌斗君(12)が犠牲になった。深夜、泊まる場所がなかったとみられる二人。だが、似た光景は珍しくない。
 「帰りたくない」
 今年2月、大阪市西成区の児童福祉施設「こどもの里」に高校生くらいの少女が駆け込んだ。午後10時すぎ。母親とうまくいかず、家を飛び出した。この施設を教えてくれる人がいて、やってきたという。
第三の場所必要
 館長の荘保共子さん(68)は「本当は身近な地域に、いつでもどんな子でも駆け込める場所があればいいんですが」と嘆息する。
 荘保さんは日雇い労働者たちの簡易宿泊所が並ぶ一角で約40年間、子どもたちを見守ってきた。開館時間は午後7時までとしているが、深夜まで開けている。貧困や虐待などで、学校から遠ざかった地域のこどもたちの逃げ場になっているからだ。年間に4~5人ほど「飛び込み」の子どもたちがいるという。
 地域の児童相談所に通報し、親子間の仲立ちを頼む場合も少なくない。「家に居場所がなく、学校にも行きづらい子どもたちのために第三の場所は必要。それを地域につくらなくては」
 厚生労働省によると、2013年度に児童相談所などが一時保護した件数は、全国で約33,300件に上る。10年前と比べて、1万件は増えている。
 04年に設立された全国初の子ども向けシェルター「カリヨン子どもの家」(東京)の石井花梨事務局長(32)は「都心部では10年以上前から、一時保護施設はいっぱいいっぱい。都内では布団を敷くスペースもなく、廊下や押し入れで寝ているほど」と話す。
 同シェルターは、行政の支援から漏れやすい15歳以上を対象に年間30人前後を受け入れている。
 深夜に出歩き、警察に補導される子どもの件数は減少傾向にある。だが石井さんは「昔は外で同年代の子どもたちとたまっていて、警察も見つけやすかった。最近では一人か二人で夜を過ごしている。かつての非行少年のコミュニティーもなくなっている」とみる。
危うい寝泊り
 その分、家出少女に寝泊りの場所を提示する「神待ち掲示板」など、スマホを通じて見ず知らずの大人とつながりやすく、危険が近づいているという。
 大阪市では来春にも、弁護士や児童福祉施設の関係者らが居場所のない子どもたちを受け入れるシェルターの開設を進めている。
 その運営母体であるNPO法人「子どもセンターゆっく」を近く設立する森本志磨子弁護士(43)は、これまで少年事件などを通じ、行き場のない子どもたちを見続けてきた。
 「とりわけ、貧しい家庭は地域との関係が希薄で、親戚付き合いもない。子どもにも相談相手がいない。焼け石に水でも、最後の受け皿は必要だ」
有料化で枠狭く
 今回のような事件が起きると、「行政は何をしていた」という声が上がる。
 その行政も、子どもの居場所づくりに目を向けてきた。例えば、国と地方自治体の連携事業の「放課後子供教室」がある。放課後の居場所になるように学校や児童館、公民館で年齢を問わず、体験学習などに参加できる機会を提供している。自治体レベルでは、公設民営のフリースペースを用意する場合もある。
 ただ、子どもに無償で遊び場を提供する「子どもの家」事業に取り組んできた大阪市は、昨年度に事業を廃止し、学童保育に一本化した。橋下徹市長は「保護者負担に違いがあるのは、補助金制度として問題」との理由で、有料の学童保育の方を残した。
 本年度から始まった国の子ども・子育て支援の新制度では、学童保育の対象を原則、小学1~3年から6年まで広げ、学童保育はどへの補助金も増やした。だが十代後半でも、障害があっても垣根なく引き受ける「こどもの里」への補助は以前の額には届かない。
 荘保さんは「学童保育は親が働くために子どもを預ける場所が必要という発想だ。お金を払って預かってもらう。お金を出せない子は行けない」と憤る。
中学以上視野に
 一方、大阪教育大の藤田大輔教授(学校安全論)は「行政主導で『場』を用意しても、利用するのは小学生以下というのが実態。中学生以上はほとんど使っていない」と指摘する。
 さらにNPO法人「全国こども福祉センター」の荒井和樹理事長は「児童相談所が介入するには、何らかの理由が必要になる。学校の先生は学外のことまでやる余裕がない」と話す。
 森本弁護士は「行政には限界がある。相談機関を増やしても、相談しなきゃいけないことだと、子ども自身が思っていない。顔見知りのスタッフが、何けなく耳にして『それたいへんなんちゃう』と支援につなげている」と言う。
親子の時間奪う
 家も学校も居づらい
一般的に子どもが深夜、街をさまよう背景には貧困問題が横たわっていると有識者らは口をそろえる。
 NPO法人「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」の赤石千衣子理事長によると、経済的に苦しい母子家庭は手狭な家に住みがちだという。「母親と折り合いが悪くなっても、顔をつきあわせないといけない。母親が連れてきた交際相手と距離を取りたくとも、居場所がない。そうして家を出ることを選択してしまう」
 千葉明徳短大の山野良一教授(児童福祉)は「経済的な貧困が親子の時間を奪い、寂しさを募らせた子どもが深夜徘徊や家出に走ってしまう」と説明する。
 「母子や父子家庭では、家計のために親は徹底して働くことを強いられる。特に母子家庭の場合、非正規労働が圧倒的。複数の仕事を抱えたり、実入りのよい早朝や深夜、土日の仕事に就いたりしている。代償になるのが親子の時間だ」
 両親がいる家庭でも、父親が失業中の場合は注意が必要という。「一般論になるが、男性にとって仕事はプライドにかかわる。さらに人のつながりの中心。それを失った状態だと、孤独感から虐待につながりやすく、子どもが家を飛び出す端緒になりかねない」
 有効な手だてを考えるのは難しいが、山野教授は「親のしつけ論に終始してはいけない。問題はもっと根深いのだから」と説く。
 「現実として家出してしまう子はいる。財源を考えると悩ましいが、逃げ込める場所は十分つくっておかないといけない。そうした場所を子どもたちにどう知ってもらうかも課題だ。ただ、親の養育力を上げない限り、根本的な解決にならない。働きながら子どもと向き合える時間を確保できるよう、児童扶養手当などを拡充させるべきだ」
名古屋にも保護・支援施設
 中部地方では、虐待などを受けて家に帰ることができない子どもを保護・支援するNPO法人として「子どもセンターパオ」(名古屋市東区)がある。問い合わせはパオ=052(931)4680=へ。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2015082502000133.html
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