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学力調査 揺らぐ信頼性 指導の目的消え、競争過熱

 2016年8月24日の朝刊「学力調査 揺らぐ信頼性 指導の目的消え、競争過熱」の引用。
 文部科学省が毎年4月に実施する「全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)」の結果が9月に公表される。しかし、指導に生かすという当初の目的からずれ、地域や学校間の競争を招き、順位を上げるための対策が全国で過熱している。沖縄県内の中学校では、一部の生徒の答案用紙を平均点が下がるなどの理由から除外する事態も常態化していた。調査の信頼性が根幹から崩れかねない現状に、各地で見直しを求める声が上がっている。
(浅井弘美)
■酷似問題で練習
 「授業時数の確保が難しい中、(学力テスト対策に)多くの時間を費やし、本来の学習内容が進まない」「県教委や管理職は、県別順位のアップを過剰に意識している」
 滋賀県教職員組合が本年度実施した全国学力テストの実態調査で、教員から悲鳴が寄せられた。県内では2013年度の結果がほとんどの科目で全国平均を下回ったことを受け、学力向上対策が強化されてきた。
 授業中に学力テストの過去の問題を解かせたり、放課後や休み時間、春休みの家庭学習で、調査を意識したドリル学習に取り組んだりする学校が増えた。学力の定着をみるため県教委は昨年度から小学3年~中学2年の全児童生徒に「学び確認テスト」を実施。調査に酷似した問題が出題され、学力テストの「事前練習」との指摘もある。
 この状況は滋賀県だけにとどまらない。成績下位だった岡山県は、小中学生ともに「全国10位以内」の達成を掲げ、学力テスト直前に児童生徒に過去問に取り組ませていた。岡山県教職員組合の幹部は「過去問を解かせてまで調査する意義があるのか」と憤る。
■行事減らし対策
 毎年上位に名を連ねる秋田県では、学力テスト終了後、各校で採点し、設問ごとに分かった課題を分析し、授業改善に生かしている。
 毎年12月には全国学力テストの類似問題を県独自の学力調査に導入している。
 一昨年から小学生の成績が躍進した沖縄県では秋田県と人事交流を図ってノウハウを吸収し、授業を改善。テスト直前には過去問などを活用して集中的に補習する。給食の時間を割いて補習に充て、毎年開催していた学芸会を2年に一度にするなど、行事を簡素化する学校も出ている。
 全国から視察が絶えない秋田県では、好成績を維持するプレッシャーから「順位が下がればいいのに」と嘆く教員もいるという。
■反省生かされず
 学力テストは「ゆとり教育」批判などを背景に07年度、43年ぶりに復活。1960年代に中学生を対象に行われたが、知的障害の子どもを休ませたり、教員が答えをほのめかしたりといった不正が横行し、中止した経緯がある。
 この反省は生かされていない。山口県の小学校で、調査直前に国語の問題を解く順番を過去の傾向に基づいて児童に指示していたことが今年3月に発覚。そして今回、沖縄の中学校では、不登校や授業を欠席がちな生徒の答案用紙を除いて、文科省に送付。学力向上が必要な生徒は切り捨てられている。
 文科省は、テストの点数を上げることを主目的に過去問などで対策をしないよう今年4月末、都道府県の教委宛てに通知したが、現状は変わっていない。沖縄県内の中学校の男性教諭は「沖縄の学力が上がったのは、過去問対策の結果だ。指導の改善なら、定期テストや県の学力テストでもできる」と話している。
「全国のこれまでの主な学力向上・テスト対策」
・北海道
 子どもらに「悔しくないのか」と奮起を促すプリントを4年前に配布
・秋田県
 県独自の学力調査や高校入試を活用してテストの課題を改善
・大阪府
 テスト結果を高校入試の内申点評価として昨年度活用
・静岡県
 成績が全国平均以上の学校長名を2、3年前に公表
・徳島県
 小中学校の教員が過去問などを解き傾向を授業に反映
・岡山県
 学力向上など成果を上げた小中学校に応援費100万円を交付
・山口県
 県独自の学力調査や指導力のある教員を学力向上推進教員に任命
・沖縄県
 県独自の学力調査や単元ごとのウェブを利用したテストを実施

http://www.tokyo-np.co.jp/article/kakushin/list/CK2016082402000124.html
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