引きこもりの高年齢化深刻 家族会が全国調査

 2017年1月23日の朝刊より、「引きこもり 高齢化」の引用。
自治体調査 40代の事案対応62%

 引きこもりの相談を受け付けている全国の自治体窓口のうち、家族会が百五十カ所を調べたところ、四十代のケースに対応した経験があるとの回答が62%に上ることが二十二日分かった。五十代も多く、高年齢化の深刻な状況が明らかになった。
 引きこもりが長期に及び四十代~五十代になると、親も高齢になり、介護が必要になったり経済的に困窮したりして、親子で「共倒れ」になるリスクがある。国が昨年公表した引きこもりの実態調査では四十代以上は対象外で、不登校や若者の就労など、主に青少年の問題と捉えられてきた。対策の見直しが迫られそうだ。
 調査は「KHJ全国ひきこもり家族会連合会」が昨年十一月~今年一月に実施。二〇一五年施行の生活困窮者自立支援法に基づく自治体の相談窓口(全国約千三百カ所)のうち、地域や人口規模などに応じて選んだ二百十五カ所に質問票を送付。百五十カ所から有効回答を得た。
 引きこもりへの対応経験があったのは百二十九カ所(86%)。本人の年齢(複数回答)は四十代が九十三カ所(62%)と最も多く、続いて三十代が七十八カ所(52%)、二十代が六十九カ所(46%)で、五十代も六十七カ所(45%)あった。
 四十代以上の場合、父母から相談を受けた窓口が46%と最多で、本人は28%。課題は「就職活動や仕事への定着」「人間関係やコミュニケーション」「経済的な困窮」が目立った。支援の連携先として挙がったのはハローワークや生活保護を担当する福祉事務所、介護施設などで、高年齢の引きこもり家庭特有の多様なニーズがうかがえる。
 一方、すべての年代を対象にした自由回答では、「過疎地のため居場所などの社会資源がない」「対象者に合わせた(問題解決の)ゴール設定が難しい」などの悩みもあった。
 家族会は主に「四十歳以上、期間十年以上」の引きこもりの人がいる六十一世帯の実態も調査。約半数は支援を受けたものの、中断したことがあった。
 調査チームの川北稔愛知教育大准教授(社会学)は「本人や家族の年齢が高くなると問題は複合化する。多様な支援メニューを充実させるとともに、息の長い取り組みが必要だ」と話している。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201701/CK2017012302000111.html
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