<要注意!!クラッシャー上司> コーチング編(中)

 2017年8月21日の朝刊より、「<要注意!!クラッシャー上司> コーチング編(中)」の引用。

 なぜ、クラッシャー上司は生まれるのか。十四日の前回では、チームとしてではなく、自分という個人の成果にこだわり、部下とのコミュニケーションが難しくなっていく姿が浮かび上がった。チームとして成果を上げるには、対話を通じて部下のやる気を引き出す「コーチング」が重要だ。ただ、その前に上司が自身を把握し改める点を知ると、コーチングは一層生きてくる。
 引き続きコーチングについての著作がある人材開発コンサルタントで早稲田大ビジネススクールで教壇に立つ谷益美さん(43)に聞く。「上司も上司なりに部下に気を使っているんだ。どうしろと言うのか?」と戸惑う声も聞こえてくるが、谷さんは言う。「その気遣いが伝わっていないところに、上司と部下の擦れ違いが起きます。部下の話を本当に聞いているのか。萎縮させたり追い詰めたりする問いではなく、部下に考えさせる質問をしているか。どんなに正しいことを言おうと相手に響かなければ意味がない」
 コーチングを語る前に谷さんが促すのは、上司が自分の傾向を把握すること。「自分を知らなければ、どう改めるべきかも見えません。『汝(なんじ)、自身を知れ』は、コーチングでも同じです」と言う。
 「自分の傾向を測るのに便利なツール」と谷さんが勧めるのは、米国の社会学者デイビッド・メリル氏が提唱した「ソーシャルスタイル理論」だ。自己主張が強い人か弱い人か、さらに感情表現が豊かか、乏しいかで四タイプに分ける=イラスト参照。
 例えば、仕事上の自己主張は強いが、感情表現が乏しいと「ドライビングタイプ」。決断が速くて仕事ができ、上昇志向が強い。半面、感情を伴うコミュニケーションができないため、部下の感情に訴えるものがない。このタイプは「部下のレベルに不満を感じ、一方的な指示になりがち」と谷さんは言う。クラッシャー上司の素質十分といえそうだ。
 感情表現は同様に乏しく、自己主張も弱いと、何を考えているのか分からない「アナリティカルタイプ」だ。「分析的」という意味で、細かなことにも手を抜かず、コツコツやるのはいいのだが、「人に振り回されるのが嫌いなので、もともとコミュニケーションが下手。たまに口を開いたと思ったら、細かいだめ出しばかりで煙たがられる」と谷さん。ネチネチと部下を問い詰めがちなところは、クラッシャー上司となる有力候補だろう。
 一方、仕事上の要求はそれなりに高いが、感情表現が豊かな「エクスプレッシブタイプ」。「表現力」という意味の通り、「楽しくやろうよ!」と部下にも親しげだ。いかにも理想の上司に思えるが、谷さんは「とにかくしゃべるのが大好き。なので自分ばかりしゃべって、部下は『ちっともこちらの話を聞いてくれない』との不満を募らせていることも」と手厳しい。「部下に考えさせるのがコーチング。先に上司が話しては意味がない」と。
 気持ちが通じ、自己を主張することもない「エミアブルタイプ」の上司は「愛想のいい」との意味通り、部下に優しい。共感力も高く、話しやすい雰囲気がある。だが、谷さんは「皆の話に動かされて決断力を欠き、成果を出せない傾向があります。目指すべき成果への目線を持って、時には部下に厳しい指摘も必要」と言う。
 一長一短、世界は多様な上司にあふれている。「この理論は、こうだと決め付けて、人を枠にはめるツールではありません。でも、自分の特徴を知ることで、リーダーとして注意すべき点が見えてきます」と谷さん。では、その要とは。二十八日に続く。
 (三浦耕喜)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/201708/CK2017082102000170.html
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