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ディスレクシアと合理的な配慮「内容理解につなげる工夫」

 「ディスレクシアと合理的な配慮」第7回より、「内容理解につなげる工夫」の引用。
 ディスレクシアは、記号である文字や数字を、対応する音に変換する操作(デコーディング)の力が弱いといわれている。そのために読むのに時間がかかり、音を変えた先から何を読んでいたのかを忘れてしまったりする。また、アイトラッカーという装置を使って、読むときに視線がどのように動くのかを見ると、同年齢の平均と比べて、一つの文字にいちいち長時間留まってしまうことや、行を追っていないといった様子が観察される。行の最後まで視線が行っていないこともある。そうなると読んでいる文章の内容を正確に理解することが困難になりがちである。
 ただし、日本語の場合、平仮名やカタカナは音と文字が比較的対応しているので、時間がかかっても読めるようにはなることが多い。すると、教員や保護者からは「もっと練習をすれば早く、すらすらと読めるようになる。読めているのだから内容も分かっているはず」と誤解されがちである。
 また、単語を構成する音のまとまりを把握し、操作する力を音韻認識と呼ぶが、ディスレクシアの人は音韻認識に比べて言語理解や読解力(意味を理解する力)は高いといわれている。つまり、言語明瞭で発言内容も年齢相応またはそれ以上なのに、読み書きが困難という事態になる。その結果、周りからは「怠けている」「生意気だ」とみられることがある。
 読みやすさを確保して文字を音に換える作業はできても、内容が理解できていなければ学習の意味がない。彼らの強みである言語理解を内容理解につなげたい。
 そこで内容を理解しやすくする次のような工夫が考えられる。
 ①レイアウトを変更する=▽単語の区切りが分からないようであれば、低学年では教科書でも使われている分かち書き、上の学年なら、単語と単語の間に斜線を入れるなどが考えられる▽3、4行ごとの分の塊の後に一行空けると、塊ごとの意味を取りやすい△単語を塊として認識できれば、流暢性につながり、文として理解しやすくなるが、この際、流暢性にこだわるより、内容理解を重視する。
 ②まず大意をつかむ=大意を把握してから細部の理解に進める。幸に日本語は漢字があるので、大体の意味を押さえてから、細かい理解につなげることができる。
 ③読み上げる=読み上げは、大学や高等学校における入試でも合理的な配慮として認められている。文章や単元の物語を音声で聞くと、内容が理解しやすい。学年が上になると、教科書などを手元において学ぶことで、自分で文章の区切りやキーワードに印をつけて理解をする子どももいる。小学校の通常学級の児童600人を対象としたある調査によると、2割くらいの児童が音声で聞いた時の方が集中でき、記憶に残り、小テストの点数が20%以上伸びた。読み上げは、ディスレクシアに限らず内容理解のために有効な方法であり、音声化された教科書などは基本的な環境整備の一つと考えられる。
 なお、知的障害で読み書きが困難な児童生徒への指導として使っている「ゆっくりと、基礎から、何度も繰り返して教える」「すべての文字にフリガナを振る」という方法は、ディスレクシアの子どもには向いていない場合が多いので注意が必要だ。
*藤堂栄子
 認定NPO法人エッジ会長

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