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「ディスレクシアと合理的配慮」第5回「アセスメント」

 『内外教育』2018年6月12日の「ディスレクシアと合理的配慮」第5回より、「アセスメント」の引用。
 一人一人にとってどのような「配慮」が合理的なのかを知るためには、まず本人の状況を観察し、読みや書きの困難がどの部分でどの程度なのかを知らなければならない。そのためにはアセスメントが必要である。
 高校や大学の受験では診断書は求められず、前の学校でどのような対応がされていたかに準じて「合理的な配慮」がされる。現場でディスレクシアの可能性に気付いたら早期にアセスメントを行う必要がある。
 子どもの能力に関する一般的な検査としてはWISC(児童向けウェクスラー式知能検査)が挙げられるが、この検査は知能検査である、また読み書きは行わない。そのためディスレクシアを含む学習障害の診断において十分な有効性があるかどうかは検証されていない。
 ディスレクシアのアセスメントでは、読みと書きのスピードと流暢性、そして正確さを測って、同世代の平均と比較してどの程度の困難があるのかを見る。また、音韻認識の問題なのか、処理速度の問題なのか、それとも視覚認知に問題があるのかを見る。現在使用できるアセスメントとしてはSTRWAW、URAWSSそしてELCが挙げられる。他に視覚認知についての検査もすることができる。
 検査の内容は、例えばRAN課題(数十のランダムに並べられた絵や数字をできるだけ早く読み上げていく検査)である。心理士などの資格がなくても読み書きについてある程度の専門性を持つ教員や専門員ができるもので、日本語話者の読み困難児を予測するといわれている。
 また、▽文章の書写、文章の書きとり、平仮名とカタカナ単語の読みの流暢性と正確性を見る▽聴覚的な作業記憶を見るため聞いた単語を逆さから復唱する▽平仮名、カタカナの非語(単語としては存在しない音、無意味語)の読み、漢字の読みと書きとりを行う▽語彙は難しくないが内容が入り組んだ文章を黙読し、あとの問いに6問ほど答える。次に読み上げて正解率が変わるかどうかを見る(なるべく○×の2択ではなく、内容を読んで理解しないと答えられない問いが望ましい)-といった一連の作業を行うことにより、本人が困っている部分がどこなのか、どのような特徴があるのかをあぶり出していくおとが可能となる。
 これらの検査で分かるのは、同年代の子どもと比べてどの程度の困難があるのかということ、また成人している場合は、何歳程度の能力があるのかである。ちなみに筆者は仮名の読みに関しては小学校2年生並のスピードと正確さである。
 アセスメントを行う時に忘れてはならないのは、あらかじめ(1)本人の興味や得意なこと、好きなこと(2)困難さに対して自分が工夫していること(3)自分はどのようなときに不便を感じるか(4)将来どのようになりたいか-を聞き取っておくことである。これらは効果的な支援の方針を決める上で重要な要素となる。保護者の意見はしばしば本人に意向とは違うこともあるのでその点にも留意したい。
 検査が一通り終わり、最後に見やすさ、内容の理解のしやすさ、書きやすさなどについて、いくつかの解決法を体験してもらい、どれが一番本人にとって心地よいか、取り掛かりやすそうかを見ていくことになる。
(藤堂栄子=認定NPO法人エッジ会長)

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